テレビCMの音声をラジオCMに転用するには|そのまま使えない理由と作り替えのコツ

「テレビCMの音声を、そのままラジオCMとして流せないの?」

「テレビCMがあるなら、ラジオCMは安く作れる?」

結論から申し上げると、テレビCMの音声をラジオCMに生かすことはできますが、多くの場合「そのまま」ではうまく伝わりません。テレビCMは映像と文字があって初めて成り立つ部分が多く、秒数もテレビの15秒・30秒に対して、ラジオのスポットCMは20秒が多く使われるためです。テレビCMのナレーション、音楽、サウンドロゴを生かしながら、耳だけで伝わるように作り替えるのがおすすめです。

この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、テレビCMの音声をラジオCMに転用するときの課題、作り替えの方法、権利と納品の確認点、テレビとラジオを組み合わせるコツをまとめます。

👉 ラジオCM制作のサービス詳細はこちら>>

テレビCMの音声をそのまま使いにくい理由

理由具体的には
映像に頼った部分がある商品名やロゴ、価格、電話番号が画面の文字だけで示され、ナレーションでは言っていない
音のない時間がある映像だけで見せる数秒間がある。ラジオでは「何も起きていない時間」になる
秒数が合わないテレビは15秒・30秒が中心。ラジオのスポットCMは20秒が多い
場面がわからない出演者のセリフや効果音が、映像を見ないと何の場面かわからない
権利の範囲出演者や音楽の契約が、テレビだけの使用になっていることがある

ラジオの20秒に入る原稿の量や、秒数ごとの使い分けはラジオCMの秒数は20秒か40秒かで解説しています。

作り替えの3つの方法

方法内容向いている場合
1. 音声を編集して使うテレビCMの音声をもとに、足りない言葉をナレーションで補い、秒数を整えるテレビCMのナレーションが内容をほぼ説明している場合
2. 音楽とサウンドロゴを生かして、ナレーションを新しく録るBGMや社名のメロディはそのまま使い、ラジオ用の台本で声を録るテレビCMが映像中心で、言葉が少ない場合
3. コンセプトだけを引き継いで新しく作るキャッチコピーや世界観を引き継ぎ、ラジオならではの構成で作る会話やドラマ仕立てなど、ラジオで印象を強めたい場合

どの方法でも、テレビCMで使っているキャッチコピーやサウンドロゴ、ナレーターの声をそろえると、「テレビで見たあのCMだ」と思い出してもらうきっかけになります。

作り替えの例(15秒のテレビCM → 20秒のラジオCM)

家電の量販店を例にした、作り替えのイメージです。内容は架空のものです。

テレビCM(15秒)ラジオCM(20秒)
家族がリビングで新しいテレビを見て笑う映像(音楽のみ)効果音で家族の笑い声。ナレーション「家族の時間、大きな画面で楽しみませんか。」
画面に「週末セール」の文字ナレーション「〇〇電機、今週末はテレビの大セール。」
店舗の外観と地図の文字ナレーション「〇〇駅前、〇〇電機です。」
ロゴとサウンドロゴ同じサウンドロゴ。その前に「〇〇電機で検索」

テレビで文字や映像が伝えていた「何の場面か」「何をしているか」「どこにあるか」を、ナレーションと効果音に置きかえています。サウンドロゴは同じものを使い、テレビとラジオで同じ会社だとわかるようにしています。

耳だけで伝わるようにする工夫

1. 画面の文字を、声にする。テレビでは文字で見せていた商品名、価格、キャンペーンの期間などを、ナレーションで伝えます。ただし、全部を声にすると情報が多すぎます。いちばん伝えたいことを1つ選びます。

2. 場面を言葉と音で伝える。「朝のキッチンで」など、どんな場面かがわかる一言や、効果音を加えます。

3. 名前は最初と最後に。テレビでは最後のロゴで名前を見せることが多いですが、ラジオでは途中から聞きはじめる人もいます。名前を最初と最後に入れ、聞きのがしを防ぎます。

4. 行動の案内を耳で覚えられる形に。URLや長い電話番号より、「〇〇で検索」のように、覚えやすい言葉で案内します。くわしくはラジオCMの台本の書き方をご覧ください。

権利の確認

テレビCMの音声には、ナレーター、出演者、音楽など、いろいろな人の権利が含まれています。ラジオで使う前に、次の点を確認します。

・ナレーター・出演者の契約:ナレーターや出演者は、著作権法上の「実演家」として、録音や放送についての権利を持ちます(文化庁の説明より)。契約で「テレビCMのみ」となっている場合、ラジオで使うには追加の許諾が必要になることがあります。

・音楽の契約:BGMやCMソングの使用条件に、ラジオ放送が含まれているかを確認します。市販の既存曲を使っている場合は、特に注意が必要です。

・使用期間:テレビCMと同じ使用期間の中で使うのか、期間を延ばすのかを決めます。

あらかじめテレビCMを作るときに、ラジオでの使用も契約に入れておくと、あとからの手続きがかかりません。声と音楽の権利の考え方はラジオCMの音楽・ナレーターの選び方で紹介しています。

納品の形式も作り直す

テレビCMの音声ファイルを、そのままラジオ局に納めることはできません。ラジオCMは、民放連と日本広告業協会の「ラジオCM素材搬入基準」に合わせて納品します。

2024年11月1日からの新しい基準では、平均ラウドネス(耳で感じる音の大きさ)を-24.0LKFS±1dBとしています。この規定は、民放連の技術規準T032「テレビ放送における音声レベル運用規準」に準拠したものと案内されています。音の大きさの目標はテレビと同じ考え方になりましたが、ファイルの形式、前後の無音の長さ、CM原稿に書く情報、オンラインでの納品の方法などは、ラジオ用の決まりに合わせます。くわしくはラジオCM素材搬入基準をご覧ください。

また、ラジオCMとして放送する前には、ラジオ局の考査(内容の審査)も受けます。テレビで放送できた表現でも、映像の説明がなくなることで、誤解を招く表現と判断されることがあります。

テレビとラジオを組み合わせるコツ

・同じ時期に流す:テレビでCMを見た人が、ラジオで同じ音や言葉を聞くと、内容を思い出すきっかけになります。

・ラジオで時間帯を補う:ラジオは朝の時間帯によく聞かれています。ビデオリサーチの解説記事(2024年2月)によると、首都圏の50〜69才では、朝7時台をピークに、午前中から夕方にかけて多く聞かれています。テレビを見ない時間帯や、運転中の人に届けられます。

・ラジオで「行動」をうながす:テレビでイメージを伝え、ラジオでは「今週末のセール」などの具体的なお知らせを伝える、という役割分担もできます。

よくある疑問

Q. テレビCMがあれば、ラジオCMの制作費は安くなりますか?

音楽やサウンドロゴ、キャッチコピーを生かせるぶん、新しく作るより作業を減らせることがあります。ただし、台本の作り替え、収録、編集、納品の作業は必要です。フリーザロックエージェントのラジオCM制作は1本15万円から(税別)で、内容に合わせてお見積もりします。

Q. 15秒のテレビCMを、ラジオの20秒にできますか?

できます。足りない5秒で、商品名のくり返しや行動の案内を加えると、ラジオで伝わりやすくなります。

まとめ:音は生かし、耳だけで伝わる形に作り替える

・テレビCMの音声は、映像に頼った部分や秒数の違いがあり、そのままでは伝わりにくい

・音声の編集、音楽を生かした新しいナレーション、コンセプトを引き継いだ新規制作の3つの方法がある

・ナレーター・出演者・音楽の契約にラジオでの使用が含まれているかを確認する

・ラジオの搬入基準に合わせて納品し、ラジオ局の考査も受ける

テレビCMの制作はCM制作・動画制作のサービスページ、ラジオの放送枠はラジオCM(放送枠)のサービスページでご案内しています。

👉 テレビCMの音声をラジオCMにする相談>>

>CONTACT

CONTACT

広告や制作物などプロモーションに関わるお悩みは
なんでもお気軽にお問い合わせください!

CTR IMG