「ラジオCMを出したいけれど、どこに依頼すればいいの?」
「広告代理店、制作会社、放送局。それぞれ何が違うのか分からない……」
結論から申し上げると、ラジオCMの依頼先は「何を任せたいか」で選びます。放送枠の手配から制作・考査・素材の搬入までまとめて任せたいなら広告代理店、特定の局の番組に深く関わりたいならその局の窓口、CMの音声だけを作りたいなら制作会社が候補になります。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、ラジオCMの依頼先の5つのタイプ、広告代理店を比較するときの6つのポイント、放送局への直接申込との違い、依頼前に決めておくこと、依頼から放送までの流れをまとめます。
ラジオCMの出稿・見積もりを依頼する(ラジオCMの出稿代行サービス)>>
ラジオCMの依頼先は5つのタイプに分かれる
ラジオCMを出すには、「放送枠(CMを流す時間)を買う」ことと、「CMの音声を作る」ことの2つが必要です。依頼先によって、このどちらを、どこまで引き受けるかが違います。主な依頼先は次の5つのタイプです。

| 依頼先のタイプ | 主に引き受けること | 向いているケース | 確認したいこと |
|---|---|---|---|
| 総合広告代理店 | ラジオを含む複数の媒体の手配、CM制作、考査・搬入の窓口 | ラジオとほかの媒体を組み合わせたい/窓口を1つにしたい | ラジオの局や枠にどれだけ詳しいか |
| ラジオ・音声広告の専門代理店 | ラジオ局の枠の手配、radikoなどデジタル音声広告の運用 | ラジオと音声広告に絞って出稿したい | ほかの媒体との比較の提案があるか |
| 放送局の系列の広告会社 | 系列局を中心にした枠の手配と制作 | 特定の局やエリアを中心に出したい | 系列以外の局も比較してもらえるか |
| 放送局の営業窓口(直接) | その局の番組・CM枠の販売 | 出したい局が1つに決まっている | 直接の申し込みを受け付けているか、制作や搬入はどうするか |
| 制作会社 | 台本、ナレーター手配、収録、音声の仕上げ | 放送枠はすでにある/CMの音声だけ作りたい | 考査や搬入基準への対応、枠を持つ会社との連携 |
どのタイプが優れている、というものではありません。同じ「広告代理店」でも、扱える局の範囲や制作の体制は会社によって違います。名前の分類よりも、「自社が任せたい作業を、その会社がどこまで引き受けられるか」で比べると判断しやすくなります。
デジタル音声広告(radiko など)の扱い
最近は、地上波のラジオCMに加えて、radiko(ラジオをスマートフォンやパソコンで聴けるサービス)などの音声広告を一緒に検討する広告主が増えています。radikoには民放ラジオ全99局とNHK(ラジオ第1、NHK-FM)が参加しています(radiko プレスリリース 2025年5月30日)。地上波とデジタル音声の両方を同じ窓口で扱えるかどうかも、依頼先を選ぶ目安になります。違いはradiko広告とラジオCMの違いで比較しています。
広告代理店に依頼すると、どこまで任せられるか
ラジオCMの出稿には、思ったより多くの工程があります。広告代理店に依頼する場合、一般的には次の作業をまとめて任せられます。会社によって範囲は違うため、見積もりの段階で確認します。

・局と枠の選定:エリアと予算から、どの局のどの時間帯に何本流すかを組み立てます。同じ商圏でも、局によって20秒の単価は大きく違います。
・考査の手続き:考査は、放送局が広告主や広告の内容を放送してよいか確かめる審査です。会社を確かめる「企業考査」と、CMの内容を確かめる「原稿考査」があり、局ごとに行われます。くわしくはラジオCMの考査とはで解説しています。
・CM制作:台本、ナレーターの手配、収録、BGMや効果音、音量の調整までを行います。
・素材の搬入:完成した音声を、放送局が決めた形式で納めます。民放連と日本広告業協会の「ラジオCM素材搬入基準」は、2024年11月1日から新しい基準が適用され、平均ラウドネス(耳で感じる音の大きさ)を-24.0LKFS±1dBとしています(日本民間放送連盟・日本広告業協会 2024年7月23日周知)。くわしくはラジオCM素材搬入基準をご覧ください。
・放送の確認と効果の検証:放送された日時と本数を確かめ、反響を振り返って次回の出稿に生かします。
複数の局に出す場合、考査・搬入・請求は局ごとに発生します。窓口を1つにまとめられることが、広告代理店に依頼するいちばんの利点です。
放送局に直接申し込む場合との違い
「放送局に直接申し込めば、手間も費用も減るのでは」と考える方もいます。放送局の受け付け方は局ごとに異なり、広告会社を通した取引を基本としている局もあれば、地域の広告主からの相談を受け付けている局もあります。直接申し込めるかどうかは、出したい局の公式サイトや営業窓口で確認してください。

| 比べること | 放送局に直接申し込む | 広告代理店に依頼する |
|---|---|---|
| 対応できる局の範囲 | 申し込んだ局だけ | 複数の局を比べて組み合わせられる |
| 局の比較 | ほかの局との比較は自社で行う | 同じエリアの局を並べて提案してもらえる |
| CM制作 | 局の制作部門や制作会社に別途相談する | まとめて依頼できることが多い |
| 考査・搬入 | 局ごとに自社で対応する | 代理店が窓口になる |
| radiko・ほかの媒体との併用 | 局によって異なる | まとめて設計できる会社もある |
| 窓口と請求 | 局の数だけ窓口と請求書がある | 窓口と請求を1つにまとめられる |
出したい局が1つに決まっていて、制作も自社でまかなえるなら、直接の相談も選択肢になります。一方、エリアに合う局を比べたい、複数の局に出したい、制作から搬入まで任せたい場合は、広告代理店に依頼するほうが実務の負担は小さくなります。
ラジオCMの広告代理店を比較する6つのポイント
広告代理店を選ぶときは、次の6つを確認します。問い合わせの段階で聞けば、たいていの会社が答えてくれる項目です。

1. 対応できる局の範囲
AM・FM・県域局・短波・radikoのどこまで扱えるかを確認します。扱える局が限られると、エリアと予算に合う局を選べないことがあります。「特定の局しか提案されない」場合は、ほかの局と比べた理由を聞いてみてください。
2. 見積もりの内訳が分かりやすいか
放送費、制作費、考査の対応費、素材の搬入費、音楽や出演者の権利費などが、項目ごとに分かれているかを見ます。「一式」だけの見積もりでは、ほかの会社と同じ条件で比べられません。料金の目安はラジオCMの料金一覧(局別の20秒単価)で公開しています。
3. 考査と搬入に慣れているか
考査で表現の修正が必要になると、収録のやり直しで費用と時間が増えます。収録の前に原稿の考査を通す段取りがあるか、2024年11月から適用されている新しい搬入基準に対応しているかを確認します。
4. 制作をどこまで引き受けるか
台本づくり、ナレーターの手配、収録、音楽まで任せられるかを確認します。テレビCMの音声を使い回す方法や、パーソナリティが原稿を読む「生CM」のように、制作費を抑える方法を提案できるかもポイントです。
5. 効果の測り方を出稿前に決めるか
地上波のラジオCMでも、指名検索の推移や問い合わせの電話の記録などで反響を確かめられます。radikoを併用すれば、再生数や最後まで聴かれた割合などを数字で見られます。「流して終わり」にならないかを確認します。くわしくはラジオCMの効果測定をご覧ください。
6. ほかの媒体と比べた提案ができるか
ターゲットや商材によっては、ラジオより別の媒体が合うこともあります。テレビCM、Web広告、映画館広告などとの比較を含めて提案してくれる会社なら、「ラジオありき」で予算を使い切ってしまう心配が減ります。
目的別:向いている依頼先
依頼先は、ラジオCMで何をしたいかによって変わります。代表的なケースを整理しました。
| やりたいこと | 向いている依頼先 | 理由 |
|---|---|---|
| 初めてラジオCMを出す。何から決めればよいか分からない | 広告代理店 | 局の選び方から考査・制作・搬入まで、まとめて相談できる |
| 商圏の県内で、合う局を比べて選びたい | 広告代理店 | 同じエリアの複数の局を並べて比べられる |
| 全国や複数の県に出したい | 広告代理店 | 局ごとの考査・搬入・請求の窓口をまとめられる |
| 特定の局の番組を提供したい | その局の窓口、または系列の広告会社・広告代理店 | 番組の内容や提供の条件に詳しい |
| 放送枠はある。CMの音声だけ作りたい | 制作会社 | 台本・収録・仕上げに集中して依頼できる |
| ラジオとradiko、ほかの媒体を組み合わせたい | 総合広告代理店 | 媒体をまたいで予算の配分を考えられる |
CMの音声だけを作りたい場合は、ラジオCM制作の依頼のページで、制作のみのご相談も承っています。
見積もりを依頼する前に決めておくこと
依頼の前に、次の4つを決めておくと、見積もりと提案が具体的になります。すべて決まっていなくても相談はできます。「未定」と伝えれば、ヒアリングの中で一緒に決めていきます。

1. エリア:CMを届けたい地域です。在京の局は関東の広い範囲に届きます。お店の商圏が市や県に限られる場合は、県域の局を選ぶほうがむだが少なくなります。
2. 期間と開始日:いつから、どのくらいの期間流すかです。考査や制作の時間があるため、開始日から逆算して早めに相談します。
3. 予算:月にいくらまで使えるかです。フリーザロックエージェントが公開している目安では、スポットCMは20秒1本6,600円〜110,000円(税込・目安)で、局によって大きく違います。予算に合わせた買い方の例はラジオCMの料金と費用の目安でご紹介しています。
4. 目的と届けたい人:知ってもらいたいのか、来店や問い合わせを増やしたいのか、採用の応募を集めたいのか。目的によって、局と時間帯の選び方が変わります。
CMの中身まで依頼するときに伝えたい項目は、ラジオCM制作の依頼のしかた(オリエンシートの項目)で整理しています。
ラジオCMの依頼から放送までの流れと期間
ラジオCMで時間がかかるのは、収録よりも考査です。フリーザロックエージェントでは、企業考査と原稿考査をあわせて1〜3週間を目安にしています。CMの素材がすでにある場合は最短2週間程度、新しく制作する場合は1か月〜1か月半を見ていただくようお伝えしています。

1. 相談・見積もり:エリア、期間、予算、目的をうかがい、局と本数の案と総額の見積もりをお出しします。
2. 局と枠の決定:候補の局を比べ、時間帯と本数を決めます。
3. 企業考査:会社の情報や許認可の資料を、局ごとに提出します。
4. 原稿づくりと原稿考査:CMの原稿を作り、収録の前に考査で確認します。
5. 制作:ナレーターの手配、収録、BGM・効果音、音量の調整を行います。
6. 契約:放送費の支払い条件、キャンセルの決まり、素材の使い方を書面で確認します。
7. 搬入・放送:搬入基準に合わせて局に納め、放送が始まります。
8. 報告・振り返り:放送の実績を確認し、反響をもとに次回を設計します。
声優やタレントを起用する場合は、さらに期間が必要です。放送したい日が決まっている場合は、できるだけ早くご相談ください。全体の手順はラジオCMの出稿代行サービスのページでもご案内しています。
ラジオCMの依頼に関するよくある質問
ラジオCMの依頼は何から始めればいいですか?
まずは「どの地域に、いつ、月いくらで」の3つを広告代理店に伝えてください。決まっていない項目があっても構いません。それをもとに、局と本数の案と見積もりが出てきます。
1つの局だけでも依頼できますか?
できます。広告代理店に依頼する場合も、局を1つにしぼった出稿は可能です。複数の候補を比べたうえで1局に決める、という進め方もできます。
制作だけ、または放送枠だけの依頼はできますか?
多くの広告代理店や制作会社で可能です。制作だけを依頼する場合は、枠を手配する会社と考査・搬入の段取りをすり合わせる必要があります。フリーザロックエージェントでは、制作のみ・枠のみのどちらのご相談も承っています。
広告代理店によって、放送費は変わりますか?
放送費のほかに、制作費や考査・搬入の対応費などが加わるため、総額は依頼先によって変わります。同じ条件で比べられるよう、見積もりの内訳を項目ごとに出してもらうことをおすすめします。
考査に通らないことはありますか?
業種や表現によってはあります。日本民間放送連盟の放送基準(2023年5月24日改正・2024年4月1日施行)の第124条では、「原則として、最大級またはこれに類する表現をしてはならない」と定めています。考査の最終判断は各放送局が行うため、収録の前に原稿の段階で見通しを確認しておくと安心です。
まとめ:ラジオCMは「任せたい範囲」で依頼先を選ぶ
・ラジオCMの依頼先は、総合広告代理店、ラジオ・音声の専門代理店、放送局の系列の広告会社、放送局の営業窓口、制作会社の5つのタイプがある
・枠の手配、考査、制作、搬入をまとめて任せたいなら広告代理店。CMの音声だけなら制作会社
・放送局への直接の申し込みは、受け付け方が局ごとに異なる。局を比べたい、複数の局に出したい場合は代理店のほうが負担が小さい
・代理店は「局の範囲」「見積もりの内訳」「考査と搬入」「制作」「効果の測り方」「ほかの媒体との比較」の6点で比べる
・依頼の前に、エリア、期間、予算、目的を整理しておく
フリーザロックエージェントは、AM・FM・県域局・短波・radikoを横断して扱い、局の選定から考査、CM制作、素材の搬入、効果の検証までお引き受けします。「うちの商圏ならどの局が合う?」「この予算で何本流せる?」といった段階のご相談も歓迎です。エリアと予算をお伝えいただければ、ラジオCMの出稿代行のページから最短30分で概算をお出しします。


