ラジオCMの録り直し・差し替え|日付や価格を変えるときの方法と、考査・搬入の手続き

「ラジオCMの日付や価格だけを変えたい。全部作り直さないといけないの?」

「昔作ったラジオCMを、また放送できる?」

結論から申し上げると、ラジオCMの一部を変えたいときは、変える部分だけを録り直して差し替える「部分差し替え」ができる場合があります。ただし、差し替えたCMは新しい素材として扱われ、放送局への納品(搬入)や考査(内容の審査)の手続きが改めて必要です。また、2024年11月にラジオCMの搬入基準が変わっているため、それより前に作ったCMをそのまま使えるとは限りません。

この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、ラジオCMを録り直す・差し替えるときの方法、手続き、費用と期間の考え方、あとから直しやすいCMの作り方をまとめます。

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録り直し・差し替えが必要になる場面

場面例
情報が変わったキャンペーンの日付、価格、営業時間、電話番号、店舗の場所
名前が変わった会社名、商品名、ブランド名の変更
季節や時期に合わせたい年末年始、新生活、夏のセールなど、時期のあいさつや内容を変える
出演者の契約が終わるナレーターやタレントの使用期間が終わり、別の声にする
表現を見直したい反響が少ない、言い回しをわかりやすくしたい、考査で修正を求められた
搬入の基準に合わせる古い基準で作ったCMを、今の基準に合う形に整える

直し方は3つ

直し方内容向いている場合
部分差し替え変える言葉や文だけを録り直し、もとの音源に組みこむ日付、価格、電話番号など、短い部分だけを変える
ナレーションの全面録り直しBGMや効果音はそのままに、声をすべて録り直す原稿の多くを変える、ナレーターを変える
新しく作る台本から作り直す伝えたいことそのものが変わる、反響を大きく改善したい

部分差し替えは、同じナレーターに録ってもらうのが基本です。別の人の声を一部だけに入れると、聞く人が違和感を持ちます。同じ人でも、時間がたつと声の調子が変わることがあるため、前後のつながりを確認しながら仕上げます。

差し替えたCMは「新しい素材」になる

一部を変えただけでも、放送局から見ると別のCMです。次の手続きを改めて行います。

・考査:変えた部分の表現を、放送局が確認します。価格や「期間限定」などの表現は、条件がはっきりしているかを見られます。考査の考え方はラジオCMの考査とはをご覧ください。

・搬入:新しい音源のファイルと、CMの原稿などの資料を、放送局に納めます。

・放送の差し替えの指示:どの日のどの放送から新しいCMに切りかえるかを、放送局に伝えます。

前のCMと新しいCMを取り違えないことも大切です。民放連と日本広告業協会の「ラジオCM素材搬入基準」(2024年11月1日から新基準)では、CMの原稿に、広告主名、CM素材名、CM秒数、素材を見分けるための情報(素材判別情報)を書くことになっています。差し替えた版は、素材名や判別情報で前の版と区別できるようにします。

昔のCMを使うときの注意:搬入基準の改訂

ラジオCMの搬入基準は、2024年11月1日に新しい基準(2023年11月改訂版)に変わりました。民放連と日本広告業協会の案内(2024年7月)によると、主な変更点は次のとおりです。

変更点内容
平均ラウドネスの規定耳で感じる音の大きさを、-24.0LKFS±1dBにそろえる
前後の無音の規定規定の秒数の中で、前後に0.1〜0.5秒の無音を入れる
ファイルの構成本編のみとし、音声のクレジットやレベルを合わせるための信号を廃止
CM原稿の記載広告主名、CM素材名、CM秒数、素材判別情報を書く

同じ案内では、それまでの基準で作った素材も、2025年10月31日(目途)までは搬入できる「並行運用期間」とし、その先も使い続ける素材は、期間中に調整や作り直しをするよう求めていました。つまり、2024年10月以前に作ったCMをこれから使う場合は、今の基準に合わせて音量などを調整した素材が必要になることがあります。くわしくはラジオCM素材搬入基準をご覧ください。

出演者の契約も確認する

ナレーターや声優などの声の出演者は、著作権法上の「実演家」として、録音や放送についての権利を持ちます。文化庁もこの点を説明しています。録り直しや差し替えでは、次のことを確認します。

・使用期間:もとのCMの使用期間が残っているか。延ばす場合は更新の手続きが必要になることがあります。

・録り直しの条件:同じナレーターに部分的に録り直してもらう場合の費用や条件。

・声を変える場合:ナレーターを変えるなら、全体の録り直しになります。

費用と期間の考え方

費用は、直す範囲によって変わります。部分差し替えなら、台本の作業は少なく済みますが、ナレーターの手配、スタジオでの収録、編集、音量の調整、納品の作業は必要です。全面的な録り直しや新しく作る場合は、新規の制作に近くなります。フリーザロックエージェントのラジオCM制作は、1本15万円から(税別)です。直す内容をうかがってお見積もりします。費用の内訳はラジオCM制作の費用と流れをご覧ください。

期間は、ナレーターの予定、考査、放送局の搬入の締切で決まります。切りかえたい日が決まっている場合は、早めにご相談ください。

あとから直しやすいラジオCMの作り方

1. 変わりやすい情報を後半にまとめる。日付や価格を最後の部分にまとめておくと、その部分だけを差し替えやすくなります。

2. 「変わらない部分」と「変わる部分」を分けて考える。会社名、サウンドロゴ、決まり文句は変えず、お知らせの部分だけを毎回変える形にすると、シリーズとして続けやすくなります。

3. 制作のデータを残しておく。声、BGM、効果音を別々に保存したデータがあれば、部分差し替えがしやすくなります。どこに保存するかを決めておきます。

4. 使用期間を管理する。ナレーターや音楽の使用期限を一覧にしておくと、期限の前に、更新か作り直しかを判断できます。

5. radiko用の版も一緒に直す。radikoの音声広告は、放送用とは音量の基準などが違います。放送用を差し替えたら、radiko用の版も忘れずに作り直します。

よくある疑問

Q. 価格を1か所変えるだけでも、考査は必要ですか?

必要です。放送局から見ると新しいCMになるため、変えた部分を含めて確認されます。価格や「今だけ」などの表現は、条件や期間がはっきりしているかを見られます。

Q. 前と同じナレーターが見つからない場合は?

一部だけ別の人の声にすると違和感が出るため、ナレーションをすべて録り直すことをおすすめします。BGMや効果音は、権利の条件が許せば、そのまま使えることがあります。

Q. 昔のCMのデータが手元にありません。

完成した音源だけが残っている場合でも、内容によっては編集で対応できることがあります。声と音楽が混ざった状態だと、細かい差し替えが難しくなるため、作り直しと比べて判断します。

Q. 毎月内容が変わるCMを、手間をかけずに続けたい。

変わる部分を決まった位置にまとめた台本にして、毎月その部分だけを録る形にすると、作業と費用を抑えられます。用途によっては、AIナレーションで差し替える方法もあります。

まとめ:差し替えは「新しい素材」として手続きする

・日付や価格などの短い部分は、部分差し替えで直せる場合がある

・差し替えたCMも、考査と搬入の手続きが改めて必要。素材名と判別情報で前の版と区別する

・2024年11月の搬入基準の改訂より前に作ったCMは、今の基準に合わせた調整が必要になることがある

・変わる情報を後半にまとめ、制作データと使用期間を管理すると、あとから直しやすい

台本の見直しはラジオCMの台本の書き方、放送枠の手配はラジオCM(放送枠)のサービスページでご案内しています。

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