「ラジオCMの効果は、どうやって測ればいいの?」
「上司に『ラジオは効果が測れない』と言われてしまった」
結論から申し上げると、地上波のラジオCMでも、効果を確かめる方法はあります。ポイントは「放送の前に、何で効果を判断するかを決め、測る仕組みをCMの中と社内に用意しておくこと」です。専用の電話番号や合言葉、来店時のアンケート、指名検索(社名や商品名での検索)の推移、放送した地域としていない地域の比較などを組み合わせると、反響の変化を数字でとらえられます。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、地上波のラジオCMの効果測定の考え方、具体的な7つの方法、目的ごとの組み合わせ、測るときの注意点をまとめます。
まず「何を効果とするか」を決める
ラジオCMの効果は、目的によって測るものが変わります。放送の前に、次のどれを目指すのかを決めておきます。
| 目的 | 測るもの(指標)の例 |
|---|---|
| 名前を知ってもらう(認知) | 社名や商品名を知っている人の割合、指名検索の数 |
| 興味を持ってもらう | Webサイトへのアクセス数、資料請求の数 |
| 行動してもらう(反響) | 電話の件数、来店数、予約数、申し込み数 |
| 売上につなげる | 対象商品の売上、キャンペーンの利用数 |
| 採用につなげる | 求人ページへのアクセス数、応募数 |
1つのCMで、すべてを狙うのは難しいものです。いちばん大切な指標を1つ決め、ほかは参考として見ると、判断がぶれにくくなります。
地上波のラジオCMの効果を測る7つの方法
1. 専用の電話番号を使う。ラジオCMでだけ案内する電話番号を用意すると、その番号への着信をラジオの反響として数えられます。電話での問い合わせや予約が多い業種に向いています。
2. 合言葉やクーポンを使う。「ラジオを聴いたと言っていただくと〇〇」のように、ラジオCMだけで伝える合言葉や特典を用意します。来店や予約のときに、ラジオがきっかけかどうかがわかります。特典の内容は、景品表示法などのルールに沿って決めます。
3. 来店時・申し込み時のアンケート。「何で知りましたか」という質問に、「ラジオ」の選択肢を入れます。局名や番組名まで聞くと、どの枠が効いたかの手がかりになります。
4. 指名検索の推移を見る。ラジオで名前を聞いた人は、あとで検索することがあります。Googleが提供する「Googleトレンド」では、言葉の検索の増え方を地域別・期間別に見られます。自社サイトの検索キーワードは「Google Search Console」で確認できます。放送の前と、放送中・放送後で、社名や商品名での検索がどう変わったかを比べます。
5. 放送時刻とWebアクセスの関係を見る。放送した時刻の直後に、Webサイトへのアクセスや電話が増えているかを確認します。アクセス解析のツールで、時間帯ごとの数字を見られるようにしておきます。
6. 放送した地域としていない地域を比べる。複数の地域で営業している場合、ラジオCMを流した地域と流していない地域で、問い合わせや売上の変化を比べます。ほかの条件がなるべく同じ地域を選ぶのがコツです。
7. 認知度の調査をする。放送の前と後で、届けたい地域の人に「この会社を知っていますか」とアンケートをとり、知っている人の割合を比べます。調査会社に依頼する方法があります。
目的ごとの組み合わせ
| 目的 | おすすめの組み合わせ |
|---|---|
| 電話や予約を増やしたい | 専用の電話番号+来店時のアンケート |
| 来店を増やしたい | 合言葉・クーポン+来店時のアンケート+地域の比較 |
| 名前を知ってもらいたい | 指名検索の推移+放送前後の認知度の調査 |
| Webでの申し込みを増やしたい | 指名検索の推移+放送時刻とアクセスの関係+申し込みフォームのアンケート |
| 採用の応募を増やしたい | 求人ページへのアクセス+応募時のアンケート |
測る前に準備すること
・放送前の数字を記録する:比べるもとになる、放送前の数週間〜数か月の数字(電話の件数、来店数、検索数など)を記録しておきます。
・CMの台本に測る仕組みを入れる:専用番号や合言葉、「〇〇で検索」の案内は、台本の段階で入れておく必要があります。検索の案内をする場合は、その言葉で検索したときに自社のページが出るかも確認します。
・受け付ける人に伝える:電話や店頭で対応する人に、合言葉やアンケートのことを伝え、記録のしかたをそろえます。
・放送のスケジュールを手元に置く:どの日のどの時間に、どの局で流れたかの一覧を、数字と照らし合わせられるようにしておきます。
ラジオの聴取データも参考にする
CMそのものの効果とは別に、どのくらいの人がその局や時間帯を聴いているかのデータも参考になります。ビデオリサーチの「ラジオ個人聴取率調査」は、首都圏・関西圏・中京圏で実施されている調査で、首都圏は年6回(偶数月)、関西圏は年2回(6月・12月)です。12〜69才の男女を対象にした、1週間の日記式の調査です(ビデオリサーチのWebサイトより、2026年10月に確認)。
局や番組を選ぶとき、届けたい人がその時間帯にどのくらい聴いているかを確かめるのに使います。聴取者層の考え方は、ラジオCM(放送枠)のサービスページでも紹介しています。
radikoと組み合わせると、測れることが増える
地上波のラジオCMにくわえて、radikoの音声広告をあわせて使うと、配信の回数や、最後まで聴かれた割合などのデータが手に入ります。来店計測やブランドリフト調査(広告に接した人と接していない人の比較)を使える場合もあります。くわしくはradiko広告の効果測定とradiko広告とラジオCMの違いをご覧ください。
効果を測るときの注意点
1. 短い期間で判断しない。ラジオCMは、くり返し聴いてもらうことで名前が残る広告です。1〜2週間で反響が出ないからといって、すぐに止めると判断を誤ることがあります。どのくらいの期間で判断するかを、放送前に決めておきます。
2. ほかの要因も記録する。同じ時期に、チラシやWeb広告、季節のセール、天気、ニュースなど、反響に影響することが起きていないかを記録しておきます。
3. 数字だけで決めない。アンケートで「ラジオで聴いた」と答えてくれた人の声や、営業の現場の手ごたえも、大切な判断材料です。
4. 改善につなげる。局、時間帯、秒数、台本のどれを変えると反響が変わるかを、1つずつ試していくと、次の出稿に生かせます。秒数と本数の考え方はラジオCMの秒数は20秒か40秒かをご覧ください。
記録表の例
放送の前から、週ごとに次のような表をつけておくと、変化に気づきやすくなります。
| 項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| 期間 | 週ごと(放送前・放送中・放送後) |
| 放送の状況 | 局、時間帯、本数、使ったCMの種類 |
| 反響 | 専用番号の着信、合言葉の利用、アンケートで「ラジオ」と答えた数 |
| Web | 指名検索の数、サイトへのアクセス、問い合わせ・申し込みの数 |
| 成果 | 来店数、予約数、売上、応募数 |
| ほかの要因 | 同時期のチラシやWeb広告、セール、天気、ニュースなど |
よくある疑問
Q. どのくらいの期間、放送すれば効果がわかりますか?
業種や目的、放送の本数によって変わります。反響型のCM(セールや予約)は比較的早く変化が見えやすく、認知を目的としたCMは、ある程度の期間をかけて判断します。放送の前に、判断する時期を決めておきます。
Q. 専用の電話番号を用意するのが難しい場合は?
合言葉やアンケートで代わりにできます。「ラジオを聴いた」と言っていただくだけで特典がある形にすると、ラジオがきっかけかどうかがわかります。
まとめ:測る仕組みは「放送の前」に用意する
・まず、何を効果とするか(認知、反響、売上、採用など)を決める
・専用の電話番号、合言葉、来店時のアンケート、指名検索の推移、放送時刻とアクセス、地域の比較、認知度の調査を組み合わせる
・放送前の数字を記録し、台本に測る仕組みを入れ、受け付ける人にも伝える
・radikoの音声広告を組み合わせると、測れるデータが増える
料金の目安はラジオCMの料金、作り方の流れはラジオCMの作り方5ステップをご覧ください。


