ラジオ広告の市場規模と推移|ラジオ広告費とradikoなど音声広告の伸び【2025年版】

「ラジオ広告の市場は、もう縮んでいるのでは?」

「radikoや音声広告は伸びていると聞くけれど、実際の数字はどれくらい?」

結論から申し上げると、2025年のラジオ広告費は1,153億円(前年比99.2%)で、ほぼ横ばいでした。一方、radikoなどの「ラジオデジタル」の広告費は38億円(前年比111.8%)と、二桁の伸びが続いています(いずれも電通「2025年 日本の広告費」、2026年3月公表)。

この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、電通・総務省・radikoの公表データをもとに、ラジオ広告の市場規模、2012年からの推移、radikoなどデジタル音声広告の伸び、聴取者と出稿業種の変化をまとめます。数字にはすべて「何年版の、どの資料か」を添えています。

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ラジオ広告の市場規模は1,153億円(2025年)

日本の広告市場の規模を知るときに、もっともよく使われるのが電通の「日本の広告費」です。日本国内で1年間(1〜12月)に使われた広告費を、媒体別・業種別に推定した資料で、毎年公表されています。

ここでいう「ラジオ広告費」は、全国の民間ラジオ放送の電波料(放送枠の料金)、番組制作費、ラジオCM制作費の合計です。radikoなどのネット経由の広告は「ラジオデジタル」として別に集計され、ラジオ広告費には含まれません。

2025年のラジオ広告費1,153億円、総広告費に占める割合1.4%、ラジオデジタル38億円を並べた図
2025年のラジオ広告の市場規模(電通「2025年 日本の広告費」より作成)
  • ラジオ広告費:1,153億円(2024年は1,162億円)、前年比99.2%
  • 総広告費に占めるラジオの割合:1.4%(2024年は1.5%)
  • ラジオデジタル(radikoなど):38億円(2024年は34億円)、前年比111.8%
  • 総広告費:8兆623億円(2024年は7兆6,730億円)、前年比105.1%

※電通「2025年 日本の広告費」(2026年3月公表)媒体別広告費より。

電通は2025年のラジオについて、「デジタルオーディオ広告は増加したものの、地上波ラジオ放送における広告市場は、通年で前年を下回った」とまとめています。地上波はほぼ横ばい、デジタルは伸びている、というのが2025年の姿です。

ラジオ広告費の推移(2012〜2025年)

次に、電通「2025年 日本の広告費」に載っている2012年からのラジオ広告費を見ます。

2012年から2025年までのラジオ広告費の推移を示す棒グラフ。2020年に1,066億円まで下がり、2025年は1,153億円
ラジオ広告費の推移(単位:億円)
年ラジオ広告費前年比総広告費に占める割合
2012年1,246億円―2.1%
2013年1,243億円99.8%2.1%
2014年1,272億円102.3%2.1%
2015年1,254億円98.6%2.0%
2016年1,285億円102.5%2.1%
2017年1,290億円100.4%2.0%
2018年1,278億円99.1%2.0%
2019年1,260億円98.6%1.8%
2020年1,066億円84.6%1.7%
2021年1,106億円103.8%1.6%
2022年1,129億円102.1%1.6%
2023年1,139億円100.9%1.6%
2024年1,162億円102.0%1.5%
2025年1,153億円99.2%1.4%

※電通「2025年 日本の広告費」資料2 媒体別広告費(2012年〜2025年)より。

この表から、3つのことがわかります。

・2012〜2019年は1,200億円台で安定:前年比は98〜102%台の範囲で、大きな増減はありませんでした。

・2020年に大きく減少:新型コロナの影響で、東京2020オリンピック・パラリンピックの延期やラジオ局主催イベントの中止などが重なり、前年比84.6%となりました(電通「2020年 日本の広告費」)。

・2021〜2024年は4年続けて増加し、2025年はほぼ横ばい:2025年の1,153億円は、コロナ前の2019年(1,260億円)の約9割の水準です。

なお、総広告費に占めるラジオの割合は、2.1%(2012年)から1.4%(2025年)に下がっています。これはラジオが大きく減ったからというより、インターネット広告費が4兆459億円まで増え、総広告費全体がふくらんだためです。

長い目で見たラジオ広告費

同じ資料の参考資料には、1987年からの数字も載っています。主な年を抜き出すと、次のとおりです。

  • 1987年:1,727億円
  • 1991年:2,406億円
  • 2000年:2,071億円
  • 2005年:1,778億円
  • 2010年:1,299億円
  • 2015年:1,254億円
  • 2020年:1,066億円
  • 2025年:1,153億円

※電通「2025年 日本の広告費」参考資料1・資料2より。2007年の推定値の発表時に、2005年にさかのぼって推定範囲が改定されているため、それより前の数字とは単純に比べられません。

掲載されている年の中では1991年の2,406億円がもっとも大きく、2000年代に減少が続きました。2010年代以降は1,100〜1,200億円台で推移しています。

マスコミ四媒体の中でのラジオ

新聞・雑誌・ラジオ・テレビを「マスコミ四媒体」と呼びます。2025年の前年比を並べると、次のとおりです。

  • 新聞:3,136億円(前年比91.8%)
  • 雑誌:1,135億円(前年比96.3%)
  • ラジオ:1,153億円(前年比99.2%)
  • テレビメディア(地上波+衛星):1兆7,556億円(前年比99.7%)
  • マスコミ四媒体の合計:2兆2,980億円(前年比98.4%)

※電通「2025年 日本の広告費」媒体別広告費より。

ラジオの前年比99.2%は、四媒体の合計(98.4%)を上回り、新聞・雑誌よりも減り幅が小さい結果でした。テレビメディア(99.7%)とあわせて、放送の広告費はほぼ横ばいを保っています。

市場の大きさを見ると、ラジオはテレビの約15分の1です。ただし、市場が小さいことは、1本あたりの放送費が安いことの裏返しでもあります。局ごとの20秒CMの単価はラジオCMの料金一覧(全国の局別20秒単価)で公開しています。

radikoなどデジタル音声広告の伸び

地上波のラジオ広告費とは別に、電通は「ラジオデジタル」を集計しています。ラジオ放送事業者が主体となって提供するインターネットサービスの広告費で、radikoの音声広告やラジオ局のポッドキャストなどが当たります。インターネット広告費の内数で、ラジオ広告費1,153億円には含まれません。

2018年から2025年までのラジオデジタル広告費の推移を示す棒グラフ。8億円から38億円まで増加
ラジオデジタル広告費の推移(単位:億円)
年ラジオデジタル広告費前年比出典(電通「日本の広告費」)
2018年8億円―2019年版
2019年10億円125.0%2019年版
2020年11億円110.0%2020年版
2021年14億円127.3%2021年版
2022年22億円157.1%2022年版
2023年28億円127.3%2023年版
2024年34億円121.4%2024年版
2025年38億円111.8%2025年版

※各年の数字は、表の右端に示した電通「日本の広告費」の各年版の公表値です。2018年より前の数字は、この記事では確認できた資料がないため載せていません。

2018年の8億円から2025年の38億円へ、7年で約4.8倍になりました。2025年版では、ポッドキャストなど音声メディアのデジタル展開が注目されたこと、ターゲットに合わせて配信できるデジタルオーディオ広告への新規出稿が増えたことが、伸びた理由として挙げられています。

ただし、金額は地上波のラジオ広告費(1,153億円)の約3%です。「伸び率は高いが、規模はまだ小さい」と理解しておくと、数字を読み違えません。

radikoが公表している数字

radikoの運営会社も、利用状況の数字を公表しています。

  • 月間ユーザー数:約850万人
  • 1日のユーザー数:約185万人
  • 1人あたりの平均利用時間:1日 約130分
  • 有料会員数:約100万人
  • 広告の完全聴取率:98%

※radiko for business(radikoの広告主向け公式サイト)の掲載値(2026年10月時点で確認)。

  • アプリの累計ダウンロード数:1億を突破(2026年3月)
  • 参加局:民放ラジオ全99局とNHK(ラジオ第1・NHK-FM)

※株式会社radiko 報道発表(2026年3月6日)より。

完全聴取率とは、広告が最後まで聴かれた割合のことです。radikoの音声広告は、年代や性別などで届ける人をしぼれるのが特徴です。地上波のラジオCMとの違いはradiko広告とラジオCMの違いで詳しく比べています。

明るい車内でスマートフォンを手に持ち、音声を聴こうとしている人の手元
radikoはスマートフォンなどで、車の中や外出先でも聴かれている

聴取者の変化:総務省の調査から

市場の数字とあわせて、聴く人の変化も見ておきます。総務省 情報通信政策研究所の「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」(2026年6月公表)には、平日にラジオを聴いた人の割合(行為者率)の推移が載っています。

  • 令和2年度(2020年度):9.2%
  • 令和3年度(2021年度):7.2%
  • 令和4年度(2022年度):6.9%
  • 令和5年度(2023年度):6.6%
  • 令和6年度(2024年度):6.5%
  • 令和7年度(2025年度):6.0%

※総務省「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」図1-1-1-3より。全年代は13〜79歳の数値で、令和2〜5年度も70代を含めて再集計された値です(そのため過去の報告書の数値と一致しない場合があります)。令和2年度のみ、調査を1月に実施しています。

1日にラジオを聴く人の割合は、少しずつ下がっています。一方、令和7年度の調査では、ラジオを聴いた人の平均聴取時間は平日191.1分と長く、聴く人はじっくり聴いていることもわかります。

同じ調査では、radikoの利用率(利用している人の割合)もたずねています。

  • 全年代:12.2%
  • 10代:4.3%
  • 20代:8.3%
  • 30代:13.2%
  • 40代:16.8%
  • 50代:17.2%
  • 60代:11.7%
  • 70代:8.4%

※総務省「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」表5-3-1-2より。

radikoは40代・50代での利用率が高くなっています。地上波のラジオを平日に聴く人の割合は60代・70代で約1割と高いので、地上波とradikoでは、届きやすい年代が少しずつ違うといえます。年代別・時間帯別の詳しいデータはラジオの聴取者層データ(年代・時間帯・場所)にまとめています。

どんな業種がラジオ広告を出しているか

電通「2025年 日本の広告費」には、ラジオ広告費の業種別の内訳も載っています。2025年の構成比の上位7業種は次のとおりです。

2025年のラジオ広告費の業種別構成比。外食・各種サービスが15.2%で最も多く、情報・通信、食品が続く横棒グラフ
ラジオ広告費の業種別構成比(2025年・上位7業種)
業種2025年の広告費構成比前年比
外食・各種サービス175.1億円15.2%84.8%
情報・通信113.9億円9.9%125.7%
食品109.7億円9.5%110.5%
交通・レジャー97.4億円8.4%97.7%
流通・小売業89.5億円7.8%120.0%
薬品・医療用品76.1億円6.6%93.1%
不動産・住宅設備71.0億円6.2%100.9%

※電通「2025年 日本の広告費」資料3 業種別広告費〔ラジオ広告費〕より。広告費は千万円単位の公表値を億円に直したもの、前年比は2024年・2025年の公表値から算出しました。

外食・各種サービスがもっとも多く、2014年以降はずっと首位です。2025年は情報・通信(125.7%)と流通・小売業(120.0%)が大きく伸びたと、電通も紹介しています。食品や不動産・住宅設備など、暮らしに身近な商品・サービスの出稿が多いのがラジオの特徴です。業種ごとの使い方はラジオCMの業種別活用ガイドで紹介しています。

市場データから見える、広告主にとってのポイント

ここまでの数字から、ラジオ広告を検討する広告主の方が押さえておきたい点を4つにまとめます。

1. 地上波は「安定した中規模の市場」。ラジオ広告費は2021年以降、1,100億円台で推移しています。急に伸びる市場ではありませんが、毎年多くの企業が出稿を続けている媒体です。

2. 規模が小さいぶん、1本あたりの費用をおさえやすい。当社の料金記事では、20秒CMの放送費を局別に6,600円〜110,000円で公開しています。エリアと局をしぼれば、少ない予算から始められます。

3. デジタル音声は「伸びているが、まだ小さい」。ラジオデジタルは7年で約4.8倍になりましたが、金額は38億円です。地上波の代わりというより、地上波が届きにくい年代や地域を補う使い方が考えられます。

4. 届けたい人の年代から、地上波とradikoの組み合わせを決める。総務省の調査では、地上波は60代・70代、radikoは40代・50代での利用が多い結果でした。ターゲットの年代によって、地上波だけにするか、radikoなどのデジタル音声広告(オーディオアド)を組み合わせるかを考えます。

明るいオフィスで、グラフの資料を見ながらラジオ広告の出稿を検討する2人
市場の数字は、媒体を選ぶときの判断材料の1つになる

フリーザロックエージェントでは、全国の民放ラジオ局とradikoを横断して、ご予算と届けたい人に合わせた局・時間帯・本数をご提案します。ターゲットとラジオの聴取者層が合わない場合は、その旨もお伝えします。

ラジオ広告の市場規模に関するよくある質問

ラジオ広告の市場は縮小していませんか?

長い目で見ると、1991年の2,406億円から減っています。ただし、2021〜2024年は4年続けて前年を上回り、2025年は1,153億円・前年比99.2%とほぼ横ばいでした。マスコミ四媒体の合計(98.4%)より減り幅は小さく、radikoなどのラジオデジタルは前年比111.8%と伸びています(電通「2025年 日本の広告費」)。

radikoの広告費は、ラジオ広告費1,153億円に含まれていますか?

含まれていません。電通の「日本の広告費」では、radikoなどラジオ局が主体のネットサービスの広告費は「ラジオデジタル」(2025年は38億円)として、インターネット広告費の中で集計されています。

Spotifyなども含めた「音声広告全体」の市場規模はわかりますか?

電通の「日本の広告費」では、ラジオ局が主体のサービス(ラジオデジタル)の金額は公表されていますが、音楽配信やポッドキャストのアプリなど、すべてのデジタル音声広告を合計した金額は示されていません。この記事では、一次資料で確認できたラジオデジタルの数字だけを載せています。

最新の数字はいつ公表されますか?

電通の「日本の広告費」は毎年、前の年(1〜12月)の数字が公表されます。2025年の数字は2026年3月に公表されました。総務省の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」は、令和7年度版が2026年6月に公表されています。

市場が小さい媒体に出稿して大丈夫ですか?

市場の大きさと、自社の広告の成果は別のものです。大切なのは、届けたい人がその局・その時間帯に聴いているかどうかです。ラジオは1本あたりの放送費が比較的安く、エリアをしぼって試しやすい媒体です。目的とターゲットをうかがったうえで、ラジオが合うかどうかからご相談に応じます。

まとめ:ラジオ広告の市場は「地上波は横ばい、デジタルは伸びている」

・2025年のラジオ広告費は1,153億円、前年比99.2%で、ほぼ横ばい(電通「2025年 日本の広告費」、2026年3月公表)

・2020年にコロナ禍で1,066億円まで下がったあと、2021〜2024年は4年続けて増加

・radikoなどのラジオデジタルは38億円、前年比111.8%。2018年の8億円から約4.8倍

・総務省の調査では、平日にラジオを聴く人の割合は下がる傾向。radikoは40代・50代での利用率が高い

・出稿の多い業種は、外食・各種サービス、情報・通信、食品など

市場の数字は、媒体を選ぶときの判断材料の1つです。実際にいくらで、どの局に、何本流せるかは、局別の料金で考えるのが近道です。ラジオCMの料金一覧とあわせてご覧ください。

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