【2026年版】radiko広告の効果測定|配信実績レポート・radikoサーベイ・来店計測の使い分けと、配信前に決めておくこと

ラジオ広告の効果検証は、長く「指名検索の増減」「受電記録」「出稿した県と出稿していない県の差分」といった間接的な方法に頼ってきました。悪い方法ではありませんが、社内の報告で「これは広告の効果なのか」と問われたときに、言い切れません。

radiko広告はここが違います。広告に触れた人と触れていない人を分けて、その差を測れます。

ただし、ひとつ重要な前提があります。3つの測定手段のうち2つは、配信が始まる前に設計を固めておかないと、後から足すことができません。配信が終わってから「来店も測りたかった」と言っても間に合いません。ここを知らずに出稿して、配信実績の数字だけで報告書を書くことになるケースが実際にあります。

この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、radiko audio Ad(ラジコ オーディオアド)で測れるものを3層に分けて整理し、それぞれ何が分かって何が分からないのか、そして配信前に何を決めておく必要があるのかをまとめます。

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【結論】測れるものは3層。うち2つは配信前に設計しないと測れない

まず全体像です。この表の右端が、実務でいちばん重要な列になります。

測定手段分かること結果が出る時期配信前に決めること
① 配信実績レポート何回、何人に、最後まで聴かれたか掲載終了後5営業日なし(必ず付いてくる)
② radikoサーベイ(ブランドリフト)認知・興味関心・利用意向がどう変わったか掲載終了後2週間以内アンケートの設問
③ 来店計測接触者と非接触者で来店率がどう違うか掲載終了後2週間以内対象店舗リストと判定半径

①は自動的に出ます。②と③は、配信が始まる前に設計を固めておかないと実施できません。

②の設問設計と③の店舗リストは、配信中や配信後に追加することができません。理由は仕組みにあります。②は広告に触れた人と触れていない人のグループを配信の過程で確定させるため、③は来店を判定する地点と範囲を配信期間の前後で比較するためです。どちらも「配信が始まった時点で条件が決まっていること」が前提になります。

社内の報告期日がある場合は、ここから逆算してください。②③を実施すると配信終了から結果が出るまで2週間程度かかります。四半期の報告や次年度の予算申請に使うなら、配信開始日ではなく報告日から逆算して配信終了日を決める必要があります。

①は自動、②③は配信前の設計が必須。結果は掲載終了後2週間以内が目安です。

① 配信実績レポート|何が分かって、何が分からないか

すべての出稿に付いてくる基本のレポートです。ExcelとPDFで、掲載終了後5営業日が目安です。

分かること

指標意味
完全聴取数広告が最後まで聴かれた回数。radiko広告の課金対象でもある
完全聴取割合配信されたうち、最後まで聴かれた割合
日別のユニークユーザー数・リーチ・平均フリークエンシー何人に届いたか、1人あたり何回届いたか
バナーの表示数・クリック数・クリック率コンパニオンバナーを併載した場合

日別と合計の両方で報告されます。複数のターゲティング条件やクリエイティブで配信した場合は、それぞれに分けたレポートも出せます。

radiko広告は完全聴取完了課金です。つまりレポートの完全聴取数は、実績報告の数字であると同時に請求の根拠でもあります。

ここは地上波ラジオCMとの大きな違いです。地上波は放送の枠を買うので、聴取率などから到達を推定します。radikoは聴かれた回数を買うので、届いた数が実数で出ます。この比較はradiko広告とラジオCMの違いの記事で7項目に整理しています。

分からないこと

  • 聴いた人の態度が変わったか(認知・興味・意向)→ ②で測る
  • 聴いた人が店舗に来たか → ③で測る
  • 聴いた人が買ったか → ③の有償オプションで購買データと連携する場合のみ
  • 誰が聴いたか(個人は特定できません)

「配信実績レポートが出ておしまい」にしないことが、当社がこの媒体で最も重視している点です。完全聴取数は「ちゃんと届いた」ことの証明にはなりますが、「効果があった」ことの証明にはなりません。何をもって効果とするかを、出稿を決める前に定義しておく必要があります。

完全聴取数・完全聴取割合・日別UU・バナー指標が出ます。態度変容と来店は分かりません。

② radikoサーベイ(ブランドリフト)|接触者と非接触者を比べる

広告に触れた人の意識が、触れていない人と比べてどう違うかを測る調査です。

仕組み

配信後に、広告接触者と同一セグメントの非接触者グループを作り、radikoアプリ内でアンケートを配信・回収します。測るのは認知・興味関心・利用意向の3指標です。

重要なのは比較対象が「同一セグメントの非接触者」である点です。同じ条件に合う人のうち、たまたま広告が当たらなかった人と比べるため、「もともと関心が高い層だったから数字が良かった」という説明を排除できます。

出稿規模に応じて無償で付帯します。ただし設問の設計は配信前に行う必要があります。

「認知1.7倍」という数字の読み方

radikoが実施した約450件の調査結果を集計した平均値では、認知が約1.7倍、興味関心が約1.5倍、利用意向が約1.5倍という結果が報告されています。

これは非接触者群のスコアを100%としたときのアップリフト値であり、絶対的な認知率ではありません。「radikoに出せば認知率が70%になる」という意味ではなく、「広告に触れていない同条件の人と比べて認知が1.7倍になった」という意味です。また過去実績の平均であって、個別のキャンペーンの成果を保証するものでもありません。提案時には必ずこの前提をご説明します。

この数字を社内資料に使う場合、前提を書かずに引用すると後で説明に困ります。当社が提案書に載せるときは、必ずアップリフト値であることと出典を添えています。

なお調査は、広告接触者と同一セグメントの非接触者それぞれ最大8,000サンプルを対象に、radikoアプリ内で実施されます。回収サンプル数は保証されず、1キャンペーンにつき1本のみの実施です。同じキャンペーンで複数本を走らせることはできないため、何を聞くかは1回で決め切る必要があります。

同一セグメントの非接触者と比較して認知・興味関心・利用意向の3指標を測ります。1.7倍はアップリフト値です。

③ 来店計測|位置情報で来店率の差を測る

店舗や施設への集客を目的にする場合、最も直接的な指標です。位置情報をもとに、接触者と非接触者の来店率の差を測ります。

店前通過を除外する判定

GPSログがその地点にあったかどうかだけで判定すると、店の前を通り過ぎた人まで来店に数えてしまいます。radikoの来店計測は、店前通過などを除外する独自のモデルで判定します。

判定半径の目安は業種で変わる

どの範囲に入ったら来店と数えるかは、業種によって変わります。目安は次のとおりです。

業種来店判定の半径(目安)
コンビニエンスストア25m程度
自動車販売店30m程度
商業施設50〜80m程度
住宅展示場100m程度

実際の半径は与件に応じて調整します。建物が大きいほど広く、路面店で隣接店舗が多いほど狭く設定するのが基本的な考え方です。

計測対象の店舗リストは、配信前に確定させる必要があります。あわせて計測対象期間を、配信期間と同一にするか、配信期間に数日を足して残存効果まで見るかも先に決めます。

リストに含まれていない地点も、住所や緯度経度を指定すれば対応できます。自社店舗だけでなく、イベント会場や期間限定の出店も対象にできます。

ひとつ注意点があります。無償で付帯する範囲では、広告接触から来店までの時間差を考慮した分析は行いません。期間内に来店したかどうかを、接触者と非接触者で比べる形です。来店回数や店舗別の深掘り、広告接触の前後比較(Pre-Post分析)も無償の範囲外になります。

「どの店舗を、どの範囲で、何日間の来店として数えるか」を配信前に決めておくことが、この計測を機能させる条件です。後から足すことはできません。逆に言えば、ここを丁寧に設計しておけば、radiko広告は「音声広告なのに来店で評価できる」媒体になります。

なお、より詳細な分析(購買データとの連携、来訪の時系列分析、外部調査会社によるカスタマイズ調査など)は有償オプションです。簡易なものは数十万円台から、カスタマイズは規模に応じて変わります。詳細は見積時にご案内します。

店前通過を除外して来店率の差を測ります。店舗リストと判定半径は配信前に確定させます。

目的別の使い分け|何を証明したいかで選ぶ

3つすべてを実施する必要はありません。社内で何を問われるかによって、必要な測定は変わります。

社内で問われること必要な測定補足
予算どおりに配信できたか① 配信実績レポート完全聴取完了課金なので、配信されなかった分は請求されない
新しい商品・サービスを知ってもらえたか① + ② サーベイ認知の立ち上げが目的ならここが主指標
店舗に人を呼べたか① + ③ 来店計測店舗集客ならこの組み合わせ
来期も続ける根拠が欲しい① + ② + ③継続の意思決定に使うなら3層そろえる
売上に効いたか③ の有償オプション購買データとの連携が必要

初回の出稿では、①+②または①+③のどちらかに絞るのが現実的です。

3層すべてを設計すると、配信前に決めることが増えてスケジュールが伸びます。初回は「何を証明できれば次に進めるか」を1つに決め、2回目以降で測定を足していくほうが動きやすくなります。

初回は①+②か①+③に絞るのが現実的。3層そろえるのは継続判断のときです。

地上波ラジオCMの効果検証と何が違うか

地上波ラジオCMで効果を検証する場合、指名検索の増減、受電記録、出稿した県と出稿していない県の差分といった間接的な方法を組み合わせます。

これらは「広告以外の要因」を完全に排除できません。同じ時期に他の販促を打っていれば、どちらの効果かを切り分けられません。

radiko広告は、同じ条件の人を接触者と非接触者に分けて比べるため、この切り分けが構造的にできます。これが最大の違いです。

ただし地上波が劣っているという話ではありません。地上波は放送エリアの全員に届く面の広さがあり、radikoは条件に合う人だけに届く精度と測定可能性があります。地上波で面を取り、radikoで深掘りして測るという併用が効くケースは多く、当社は両方を日常的に扱っているため、この設計をまとめてお引き受けできます。

併用する場合、効果測定の設計はradiko側に寄せるのが定石です。地上波の効果を直接測る手段は限られているため、radikoで取った数字を「音声広告全体の手応え」として読む使い方になります。この読み方の限界も、提案時にあわせてご説明します。

radikoは接触者と非接触者を分けて比べられます。地上波で面を取りradikoで測る併用が効きます。

よくあるご質問

Q. ブランドリフトの「認知1.7倍」は自社でも出ますか?

約450件の調査結果を集計した平均値であり、個別のキャンペーンの成果を保証するものではありません。商材の認知度、出稿量、クリエイティブ、ターゲティング条件によって結果は変わります。参考値として前提つきでご覧ください。

Q. 来店計測はどの店舗でもできますか?

住所または緯度経度を指定できれば対象にできます。ただし来店判定に足る位置情報のサンプルが必要なため、来店数がごく少ない店舗では差が統計的に読めない場合があります。店舗数と想定来店規模から実施の可否をご相談ください。

Q. radikoサーベイは必ず無償で付きますか?

出稿規模に応じて無償で付帯します。規模を満たさない場合は実施できないか、有償の調査での対応になります。また調査は1キャンペーンにつき1本のみで、同じキャンペーンで複数本は実施できません。見積の段階でどちらになるかをお伝えします。

Q. 配信の途中で数字を見て、設定を変えられますか?

配信状況(予算の消化ペース)は期間中に確認できます。ただしターゲティング条件の変更は枠の確保が絡むため即時には反映できません。変更の可能性がある場合は、あらかじめお知らせいただくと設計に織り込めます。

Q. 完全聴取されなかった分は請求されますか?

radiko広告は完全聴取完了課金のため、最後まで聴かれなかった分は請求対象になりません。予算を消化しきらずに期間が終わった場合も、消化分のみのご請求です。

Q. 効果測定の結果はいつ手元に届きますか?

配信実績レポートは掲載終了後5営業日が目安、radikoサーベイや来店計測の結果は掲載終了後2週間以内が目安です。配信終了から2週間程度を見込んでください。詳しい日程はradiko広告の出稿スケジュールの記事にまとめています。

サーベイは規模条件つきの無償付帯。結果は掲載終了後2週間以内が目安です。

まとめ:radiko広告の効果測定は『配信前に決まる』

radiko audio Adで測れるものは3層です。①配信実績レポートで、何回・何人に・最後まで聴かれたかが実数で分かります。②radikoサーベイで、同一セグメントの非接触者と比べて認知・興味関心・利用意向がどう動いたかが分かります。③来店計測で、接触者と非接触者の来店率の差が分かります。

押さえるべき核は、②と③は配信が始まる前に設計を固めておかないと実施できないという点です。アンケートの設問、計測対象の店舗リスト、来店判定の半径は、後から足すことができません。そして②③を実施すると、配信終了から結果が出るまで2週間程度かかります。社内の報告期日があるなら、配信開始日ではなく報告日から逆算してください。

もうひとつ。参考値として広く引用される「認知1.7倍」は、非接触者群を100%としたときのアップリフト値であって絶対的な認知率ではありません。前提を書かずに社内資料へ転記すると、後の説明で苦しくなります。

当社では、出稿を決める前に「何を証明できれば次に進めるか」を一緒に定義したうえで、必要な測定だけを設計に組み込みます。数字をお渡しして終わりにせず、次の出稿設計まで含めてご報告しています。効果測定の設計だけのご相談でも構いません。

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