「ChatGPT広告の効果は、どうやって測ればいいの?」
「管理画面とGoogleアナリティクスで数字が違うのはなぜ?」
結論から申し上げると、ChatGPT広告の効果は、Ads Managerの数字(表示回数、クリック数、費用、コンバージョンなど)と、サイトに設置する計測の仕組み(OpenAIのピクセルとConversions API)で確かめます。成果をいつまでさかのぼって数えるか(アトリビューション期間)や、数字が反映されるまでの時間を知っておくと、正しく判断できます。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、OpenAIの公式資料をもとに、ChatGPT広告の効果測定の仕組みと、見るべき指標、数字を確かめるときの注意点をまとめます。
Ads Managerで見られる指標
OpenAIヘルプセンター「Measure Results」によると、Ads Managerでは、キャンペーン、広告グループ、広告の単位で、次の指標を確かめられます。
| 指標 | 意味 |
|---|---|
| 表示回数(Impressions) | 広告が表示された回数 |
| クリック数(Clicks) | 広告がクリックされた回数 |
| 費用(Spend) | 使った広告費 |
| CTR | 表示のうち、クリックされた割合 |
| 平均CPC | 1クリックあたりの平均の費用 |
| 平均CPM | 1,000回表示あたりの平均の費用 |
| コンバージョン | 広告によるものと判定された成果の数。計測の設定が必要 |
| Order Created Sales/ROAS | 注文の作成(order_created)のイベントだけをもとにした売上と、広告費に対する売上の割合 |
指標は、表、グラフ、CSVの書き出しで確かめられます。端末、国、プラットフォーム(アプリかWEBかなど)ごとに分けて見ることもできます。
成果を計測する2つの方法
OpenAIヘルプセンター「Conversion Measurement」では、成果の計測に次の2つの方法を説明しています。Ads Managerで「データソース」を作り、どちらか、または両方で成果を送ります。
| 方法 | 仕組み | 特徴 |
|---|---|---|
| OpenAI Pixel(計測ピクセル) | サイトにタグを設置し、ブラウザで成果を計測する | 広告のクリックを示す目印「oppref」を読み取り、成果と結びつける |
| Conversions API | 自社のサーバーから成果のデータを送る | ブラウザの制限を受けにくい。ピクセルと一緒に使うことがすすめられている |
ピクセルは、広告のクリックのあとにリンク先のURLに付く「oppref」という目印を、自社サイトのCookie(ファーストパーティCookie)に保存します。あとで申し込みや購入が起きたときに、どの広告のクリックによるものかを結びつけるためです。
ピクセルとConversions APIの両方で同じ成果を送る場合は、同じ「イベントID」を付けます。OpenAIが二重に数えないように整理するためです。
計測の精度を高めるポイント
ヘルプでは、次の点をすすめています。
・送ってよい成果は、すべて送る:opprefが付いている成果だけでなく、共有が認められている成果はすべて送ります。
・opprefを消さない:リダイレクト(転送)や、ページの移動のあいだに、目印が消えないようにします。
・自動の詳細マッチングを使う:ピクセルは、フォームなどから対応する顧客情報を自動で読み取り、ブラウザの中でSHA-256という方法でハッシュ化(元に戻せない形に変換)してから送ります。生の顧客情報が送られるわけではありません。
・ピクセルとConversions APIを併用する:同じイベントIDを付けて、両方から送ります。
アトリビューション期間(いつまでの成果を数えるか)
| 種類 | 選べる期間 | 内容 |
|---|---|---|
| クリック後の成果 | 7日・14日・30日 | 広告をクリックしてから、選んだ期間内に起きた成果を数える |
| 表示後の成果(ビュースルー) | 0日(数えない)・1日 | 広告を見たがクリックしなかった人が、1日以内に成果に至ったものを数える |
※OpenAIヘルプセンター「Measure Results」より。
表示とクリックの両方が当てはまる場合は、クリックが優先されます。成果の割り当ては、最後に接した広告に成果をつける方法(ラストタッチ)です。期間の設定は、レポートの表示にだけ影響し、配信の最適化、入札、請求には影響しません。
成果は、初期設定では「広告がクリック・表示された日」で集計されます。設定を変えると、「成果が起きた日」で集計することもできます。
数字が反映されるまでの時間
| データ | 反映の目安 |
|---|---|
| 表示回数、クリック数、CTR | 約15分ごと |
| 費用 | 約7〜8時間 |
| 平均CPC、平均CPM | 費用が確定してから更新されるため、遅れることがある |
| コンバージョン | 24〜48時間 |
※OpenAIヘルプセンター「Measure Results」より。いずれも目安です。
配信したその日のコンバージョンが少なく見えても、すぐに判断しないことが大切です。
Googleアナリティクスと数字が違うとき
Ads Managerと、GoogleアナリティクスなどのWEB解析ツールでは、数字が一致しないことがあります。OpenAIのヘルプでは、原因として、成果の割り当て方、期間、時刻とタイムゾーン、ブラウザや同意の状況、重複の除き方、モデリング(推計)などを挙げ、「違いがあることは、必ずしも誤りを意味しない」と説明しています。
比べるときは、同じ期間、同じタイムゾーンでそろえます。また、Ads Managerの合計には、観測できなかった成果を推計した「モデル化されたコンバージョン」が含まれる場合があります。
なお、Ads ManagerとGoogleアナリティクス4(GA4)をつなぐ機能も、ベータ版として提供されています。ヘルプによると、現在は接続の設定のみに対応しており、GA4のイベントを広告の成果として使うための対応づけ(イベントマッピング)はまだ利用できません。利用には、担当者への連絡が必要です。
成果が0件のときに確かめること
・イベントの種類が合っているか:キャンペーンで設定した成果のイベントと、送っているイベントが一致しているかを確かめます。独自のイベント(カスタムイベント)の場合は、種類を「Custom」にし、名前を完全に一致させます。
・過去にはさかのぼらない:設定を直しても、過去の成果はあとから反映されません。修正後に、新しいアクセスで改めて確かめます。
・目印が残っているか:リンク先でopprefが消えていないかを確かめます。
効果をどう評価するか
OpenAIのヘルプ「Frequently asked questions」では、現時点では、広告主、業種、キャンペーンの種類をまたいだ成果の目安(ベンチマーク)はないと説明されています。成果は、目的、広告、リンク先、利用者との関連性などで変わります。
そのため、始める前に「何を成果とし、1件いくらまでなら採算が合うか」を自社で決めておくことが大切です。検索広告やSNS広告と同じ物差し(1件あたりの費用や売上など)で比べると、ChatGPT広告を続けるか、予算を増やすかの判断がしやすくなります。
レポートで見るポイント(目的別)
| キャンペーンの目的 | 中心に見る指標 | あわせて見る指標 |
|---|---|---|
| 表示(名前を知ってもらう) | 表示回数、平均CPM | 指名検索(社名や商品名での検索)の増え方 |
| クリック(サイトに来てもらう) | クリック数、CTR、平均CPC | サイトでの滞在、次のページへの移動 |
| コンバージョン(申し込み・購入) | コンバージョン数、1件あたりの費用 | 受注や売上につながった割合 |
OpenAIヘルプセンター「Conversion-optimized Campaigns」によると、1件あたりの費用は「費用÷コンバージョン数」で計算します。表示で課金するキャンペーンでは、クリック後の成果と表示後の成果の両方を確かめるようすすめています。
よくある質問
Q. 広告主に、会話の内容は共有されますか?
A. 共有されません。OpenAIヘルプセンター「Ads in ChatGPT」によると、広告主が受け取れるのは、表示回数やクリック数などの集計された成果のデータです。会話、会話の履歴、メモリー、氏名、メールアドレス、正確な位置情報などは共有されません。
Q. UTMパラメータは使えますか?
A. 使えます。リンク先のURLにUTMパラメータを付けると、Googleアナリティクスなどで、ほかの広告と並べて比べやすくなります。Ads Managerでは、キャンペーンIDなどを自動で入れる記述({campaign_id}など)も使えます(OpenAIヘルプセンター「Measure Results」)。
まとめ:計測を整え、反映の時間を待ってから判断する
・Ads Managerでは、表示回数、クリック数、費用、CTR、平均CPC・CPM、コンバージョンなどを確かめられる
・成果の計測は、OpenAI PixelとConversions APIの2つ。同じイベントIDで併用するのがすすめられている
・クリック後は7・14・30日、表示後は0日か1日の期間で成果を数える
・コンバージョンの反映には24〜48時間かかる
・解析ツールとの数字の違いは、期間やタイムゾーンをそろえて比べる
計測の準備を含む出稿の流れはChatGPT広告の出し方、複数の媒体を同じ物差しで比べる方法は広告の効果測定のやり方をご覧ください。


