「テレビCMとWEB広告、どっちが効いているのか比べられない」
「媒体ごとにレポートの数字がばらばらで、判断できない」
結論から申し上げると、複数の媒体の広告を比べるには、①事業の目的に近い1つの指標(問い合わせ数、来店数など)を決める、②その指標を媒体ごとに測る方法を出稿前に決める、③費用をその指標の数で割って同じ物差しにそろえる、の3つが基本です。表示回数やクリック数など、媒体ごとの数字だけで比べないことがポイントです。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、複数の媒体の広告を同じ物差しで比べるための、効果測定のやり方をまとめます。
なぜ媒体どうしを比べにくいのか
広告の数字は、媒体によって測れるものが違います。WEB広告ではクリックや問い合わせまでたどれますが、テレビCMや映画館広告、交通広告では、見た人の行動を直接たどることができません。そのため、媒体ごとのレポートをそのまま並べても比べられないのです。
アドビの調査(2025年5月)では、日本のマーケターの27%が「どのチャネルが有効か全く把握できていない」、54%が「ある程度理解しているが、データが手作業でばらばらになり、把握が遅れる」と答えています。合わせて81%が、媒体ごとの効果の把握に課題を抱えています。
効果測定の3つのステップ
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 共通の指標を決める | 問い合わせ数、来店数、資料請求数など、事業の目的に近い1つの指標を決める |
| 2. 測り方を出稿前に決める | 媒体ごとに、その指標をどう測るかを決めて準備する |
| 3. 費用で割って比べる | 「1件あたりの費用」など、同じ物差しにそろえて比べる |
1. 共通の指標を決める
表示回数、再生回数、クリック数は、媒体ごとに意味が違うため、比べる指標には向きません。問い合わせ数、来店数、資料請求数、応募数など、事業の目的に近い数字を1つ決め、すべての媒体をその数字で見ます。
2. 測り方を出稿前に決める
測り方は、広告を出す前に決めて準備しておく必要があります。出してから考えても、さかのぼって測ることはできません。
| 測り方 | 内容 | 向いている媒体 |
|---|---|---|
| 専用のURL・QRコード | 媒体ごとに別のURLやQRコードを用意し、アクセスや問い合わせを分けて数える | 交通・OOH広告、チラシ、シネアド |
| 専用の電話番号・クーポン | 媒体ごとに別の電話番号やクーポンコードを用意する | テレビCM、ラジオCM、新聞・チラシ |
| 「何で知りましたか」の質問 | 問い合わせフォームや来店時に、きっかけになった媒体を聞く | すべての媒体 |
| 出稿前後の比較 | 出稿した期間・地域と、していない期間・地域で、問い合わせや検索の数を比べる | テレビCM、シネアド、交通広告など |
| 広告の管理画面・解析ツール | 広告ごとのクリックや問い合わせを、解析ツールで計測する | WEB広告、SNS広告 |
1つの方法だけでは取りこぼしが出るため、いくつかを組み合わせます。とくに「何で知りましたか」の質問は、どの媒体にも使えるため、まず取り入れたい方法です。
3. 費用で割って同じ物差しにそろえる
媒体ごとの費用を、共通の指標の数で割ると、「問い合わせ1件あたりの費用」のように同じ物差しで比べられます。
| 媒体 | 費用 | 問い合わせ数 | 1件あたりの費用 |
|---|---|---|---|
| 媒体A | 100万円 | 50件 | 2万円 |
| 媒体B | 60万円 | 20件 | 3万円 |
| 媒体C | 30万円 | 20件 | 1.5万円 |
※数字は説明のための例です。
ただし、テレビCMや映画館広告のように、見た人がすぐに問い合わせるとは限らない媒体もあります。名前を知ってもらうことで、ほかの媒体の成果を押し上げることもあるため、1件あたりの費用だけで判断せず、出稿前後の検索数や指名での問い合わせの変化もあわせて見ます。
レポートと見直しのポイント
・1つのレポートにまとめる:媒体ごとのレポートを、共通の指標で1つにまとめます。
・定期的に見る:月1回など決まった頻度で結果を確かめ、予算配分を見直します。
・次の計画に生かす:うまくいった媒体と組み合わせを記録し、次の計画の土台にします。
まとめ:目的に近い1つの指標で、すべての媒体を見る
・表示回数やクリック数ではなく、問い合わせ数や来店数など目的に近い指標で比べる
・測り方(専用URL、専用番号、「何で知りましたか」の質問など)は出稿前に決める
・費用をその指標の数で割り、同じ物差しにそろえる
・名前を知ってもらう媒体は、検索数や指名での問い合わせの変化もあわせて見る
測り方の設計からレポートまでを任せたい場合は、マーケティングPMOに依頼する方法もあります。役割はマーケティングPMOとは、施策の管理のしかたはマーケティング施策の進行管理のやり方をご覧ください。

