リターゲティング広告とは|サイト訪問者にもう一度届ける仕組みと注意点

「一度サイトを見た人に、もう一度広告を出せるって本当?」

「リターゲティング広告って、しつこいと思われないの?」

結論から申し上げると、リターゲティング広告は「一度サイトを訪れた人や、すでに接点のある人に、もう一度広告を届ける」方法です。検討の途中で離れた人を呼び戻すのに向いています。一方で、出し方を誤ると、しつこい印象を与えてしまいます。届ける人の分け方、表示の回数、利用者への説明の3つを整えて使うことが大切です。

この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、リターゲティング広告の仕組み、使い方の例、注意点をまとめます。

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リターゲティング広告とは

リターゲティング広告は、自社のサイトやアプリを利用したことがある人に、ほかのサイトやアプリ、SNSを見ているときに広告を表示する方法です。「リマーケティング」とも呼ばれます。

多くの人は、一度サイトを見ただけでは申し込みません。ほかの会社と比べたり、時間をおいて考えたりします。リターゲティング広告は、そうした検討中の人に、もう一度思い出してもらうための広告です。

なお、Google 広告では「リマーケティング」という言葉が「広告主様のデータ」に置きかえられ、「データ セグメント」という機能名で提供されています(Google 広告ヘルプ「データ セグメントについて」)。

仕組み

サイトに、広告の会社が提供する計測用のタグ(短いプログラム)を設置します。サイトを訪れた人の情報がタグを通じて記録され、「サイトを訪れた人」のリストが作られます。広告の配信先で、そのリストに入っている人に広告が表示されます。

Google 広告ヘルプでは、データ セグメントを使うと、200万を超えるWEBサイトやモバイルアプリのいずれかを利用している人に、さまざまなデバイスで広告を届けられると説明されています。

主な種類

Google 広告ヘルプ「データ セグメントについて」をもとに、主な種類をまとめます。

種類届ける相手
サイトの訪問者過去にサイトを訪れた人が、ディスプレイ ネットワークのサイトやアプリを見ているとき
動的リマーケティングサイトで見た商品やサービスの情報を広告に入れて表示する
検索広告向けのデータ セグメント過去にサイトを訪れた人が、その後Googleで検索したとき
YouTube ユーザー過去に自社の動画やチャンネルと接点を持った人
カスタマー マッチお客様から提供された連絡先情報をもとにしたリストの人(Googleにログインしている場合)
アプリユーザー自社のアプリを使ったことがある人

SNS広告にも、サイトの訪問者や自社の顧客リストをもとに届ける機能があります。

使い方の例

見た内容で分ける。料金ページを見た人、事例ページを見た人、トップページだけを見た人では、関心の深さが違います。料金ページを見た人には「無料見積もり」、トップページだけの人には「サービスの特長」というように、伝える内容を変えます。

途中でやめた人に届ける。Google 広告ヘルプでも、ショッピングカートに商品を入れたまま購入しなかった人に絞り込む使い方が紹介されています。申し込みフォームの途中で離れた人にも、同じ考え方が使えます。

すでに申し込んだ人は外す。申し込みや購入を終えた人に同じ広告を出し続けるのは、費用のムダになり、印象も悪くなります。完了した人は、配信の対象から外します。

期間で分ける。訪れてから数日の人と、数か月たった人では、検討の状況が違います。商品の検討期間に合わせて、リストの保存期間を決めます。

業種別のリストの分け方の例

業種リストの例届ける内容の例
ネット通販商品を見た人、カートに入れて購入しなかった人見た商品の広告、送料や返品の条件
BtoBのサービス料金ページを見た人、資料をダウンロードした人導入の流れ、よくある質問、相談会の案内
住宅・不動産物件や施工例のページを見た人見学会や相談会の案内
教室・スクールコースのページを見た人、体験の申し込みを途中でやめた人体験レッスンの空き状況、受講生の声
店舗・サロンメニューや予約のページを見た人初回の特典、予約の空き状況

リストを細かく分けすぎると、1つひとつの人数が少なくなり、配信できる量が減ります。はじめは2〜3種類に分けて始め、成果を見ながら調整します。

しつこいと思われないための工夫

・表示の回数を控えめにする:同じ人に何度も表示しないよう、表示回数の上限を設定できる媒体では活用します。

・広告を入れ替える:同じ画像や動画ばかりだと飽きられます。複数の案を用意し、定期的に入れ替えます。

・配信の期間を区切る:いつまでも追いかけるのではなく、検討期間を過ぎたら配信を止めます。

・役に立つ情報を届ける:「もう一度見て」ではなく、比較のポイント、よくある質問、事例など、決めるために役立つ情報を届けます。

利用者への説明とルール

リターゲティング広告では、サイトを訪れた人の情報を、広告の会社に送ります。利用者に安心して使ってもらうために、説明とルールへの対応が欠かせません。

外部送信規律。2023年6月16日に施行された改正電気通信事業法では、タグなどを使って利用者の情報を外部に送る場合に、送る情報の内容や送り先などを、利用者が確かめられるようにするルール(外部送信規律)が設けられました。総務省の案内によると、このルールは「電気通信事業」を営む者に適用されます。自社の商品をオンラインで販売するサイトや、企業のホームページの運営は、対象にならないとされています。対象になるかどうかは、総務省の案内やフローチャートで確かめます。

プライバシーポリシーで説明する。対象にならない場合でも、どのタグを使い、どんな情報をどこに送っているのかを、プライバシーポリシーなどで説明しておくと、利用者の安心につながります。

同意の仕組み。Googleには、Cookieなどの利用について利用者が選んだ内容をGoogleのタグに伝える「同意モード」という機能があります(Google 広告ヘルプ)。同意の取り方は、サイトの利用者や事業の内容に合わせて検討します。

効果の確かめ方

リターゲティング広告は、もともと関心のある人に届けるため、成果の数字がよく見えやすい広告です。そのため、ほかの広告とまとめて評価すると、実力以上に見えることがあります。

・リターゲティング広告と、新しい人に届ける広告は、分けて成果を見る

・新しい人を集める広告を止めると、リターゲティングのリストも小さくなることを知っておく

・1件あたりの費用だけでなく、売上や受注の質もあわせて見る

始めるまでの流れ

ステップやること
1. タグを設置する広告媒体のタグやGoogleタグをサイトの全ページに設置する
2. 利用者に説明するプライバシーポリシーなどで、タグの利用と送る情報を説明する
3. リストを作る「料金ページを見た人」「フォームの途中で離れた人」など、届ける相手ごとにリストを作る
4. リストがたまるのを待つ配信できる人数が集まるまで、しばらく期間がかかる
5. 広告を作って配信するリストごとに伝える内容を変えた広告を用意する
6. 見直す表示回数、成果、配信の期間を確かめて調整する

リストは、タグを設置した時点から集まり始めます。配信を予定している時期より前に、早めにタグを設置しておくのがおすすめです。

よくある質問

Q. サイトへの訪問が少なくても使えますか?

A. 訪問者が少ないと、リストの人数が足りず、配信できる量が限られます。まずは検索広告やSNS広告で新しい人を集め、リストを育てながら使うのが現実的です。

Q. 一度申し込んだお客様に、別の商品を案内することはできますか?

A. できます。購入した人のリストを使い、関連する商品や、次の買い替えの時期に合わせた案内を届ける使い方もあります。お客様の情報を使う場合は、利用目的の説明と、ルールへの対応を確かめたうえで行います。

Q. リターゲティング広告だけを依頼することはできますか?

A. 可能です。ただ、新しい人を集める広告と組み合わせたほうが、リストが育ち、全体の成果を見やすくなります。

Q. リターゲティング広告は、検索広告でも使えますか?

A. 使えます。Google 広告の「検索広告向けのデータ セグメント」を使うと、過去にサイトを訪れた人が、その後Googleで検索したタイミングで広告を表示できます(Google 広告ヘルプ)。比較のために再び検索している人に、もう一度選んでもらうための使い方です。

Q. 顧客のメールアドレスを使って広告を出すときの注意点は?

A. お客様の情報を広告に使うことについて、利用目的の説明や同意の取り方がルールに合っているかを、事前に確かめます。Googleのカスタマー マッチのように、媒体ごとに利用の条件が定められているため、それぞれの規定も確認します。

まとめ:関心のある人に、ちょうどよい回数で届ける

・リターゲティング広告は、一度接点のあった人にもう一度届ける広告

・見たページ、途中でやめた人、期間などで届ける相手を分ける

・申し込み済みの人は外し、表示の回数と期間を控えめにする

・利用者の情報を扱うため、説明とルールへの対応を整える

・新しい人を集める広告と分けて、成果を評価する

WEB広告の種類と組み合わせ方はWEB広告の種類と選び方、場所をもとに届ける広告は位置情報(ジオターゲティング)広告とはをご覧ください。

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