「Googleで検索すると、いちばん上にAIの答えが出るようになった。あれは何?」
「AIモードって、普通の検索と何が違うの?」
結論から申し上げると、Googleの「AI による概要」は、検索結果の上部にAIがまとめた答えと参考のリンクを表示する機能です。「AI モード」は、長く複雑な質問にAIが答え、追加の質問で深掘りできる、対話型の検索です。どちらも、Googleの検索の仕組みの上で動いており、サイトが参考のリンクとして表示されるための特別な条件はなく、SEOの基本がそのまま大切だとGoogleは説明しています。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、GoogleのAI概要とAIモードの仕組み、サイトが表示されるための条件、企業が取り組みたいことをまとめます。
AI による概要(AI Overviews)とは
「AI による概要」は、Googleの検索結果の上部に、AIが作った答えのまとめを表示する機能です。まとめの中や横には、参考にしたWEBページへのリンクが表示されます。
Googleは2024年5月に米国で提供を始め、2024年8月に日本でも提供を始めました(Google Japan Blog「AIによる概要:ウェブにつながる新しい方法」、2024年8月16日)。
Google検索セントラルの「AI 機能とウェブサイト」によると、AI による概要は、ユーザーが複雑な話題や質問の要点をすばやくつかめるようにするための機能です。通常の検索結果以上の価値があるとシステムが判断した場合にだけ表示されます。
AI モードとは
「AI モード」は、検索結果のページにある[AI モード]のタブから使える、AIとの対話型の検索です。Googleは2025年9月に、日本語での提供を始めました(Google Japan Blog「Google 検索における『AI モード』を日本語で提供開始」)。
同じブログによると、AI モードは、Gemini 2.5をもとにしたモデルを使い、これまで何度も検索が必要だった長く複雑な質問に、一度で答えます。追加の質問で深掘りすることもできます。初期の利用者は、通常の検索の2〜3倍の長さの質問をしていたと紹介されています。文字だけでなく、声やカメラでも質問できます。
2つの違い
| 項目 | AI による概要 | AI モード |
|---|---|---|
| 表示される場所 | 通常の検索結果の上部 | [AI モード]のタブ |
| 表示のされ方 | 価値があるとシステムが判断した検索でだけ表示される | 利用者がAI モードを選んで質問する |
| 向いている質問 | 話題や質問の要点をすばやく知りたいとき | さらなる調査や、複雑な比較が必要なとき |
| 使い方 | 1回の検索で表示される | 追加の質問で会話を続けられる |
Googleは、2つの機能では使うモデルや手法が異なる場合があり、表示される答えやリンクにも違いがあると説明しています。
答えの作られ方:クエリ ファンアウト
AI による概要とAI モードは、「クエリ ファンアウト」という手法を使う場合があります。1つの質問を、関係する複数の小さな話題に分けて検索し、その結果をもとに答えを組み立てる手法です(Google検索セントラル)。
たとえば「京都で家族向けの宿と、近くで楽しめる体験を教えて」という質問なら、宿、体験、交通、季節の行事など、いくつもの話題で調べてから答えをまとめるイメージです。そのため、メインの話題だけでなく、関連する細かい質問に答えるページも、参考のリンクとして使われる可能性があります。
サイトが参考のリンクに表示されるための条件
Google検索セントラルでは、AI による概要やAI モードで参考のリンクとして表示されるための技術的な条件を、次のように説明しています。
・ページがGoogleのインデックス(検索の対象のデータベース)に登録されている
・Google検索でスニペット(検索結果に出る説明文)を表示できる状態である
・Google検索の技術的な要件を満たしている
これ以外に追加の技術的な条件はなく、特別な最適化も必要ないとされています。AI機能のために、新しく機械が読み取るためのファイルやAI向けのテキストファイル、特別な構造化データを用意する必要もないと明記されています。ただし、条件を満たしても、表示が保証されるわけではありません。
Googleがすすめる基本の取り組み
Google検索セントラルでは、AI機能に対しても、これまでのSEOの基本が引き続き大切だとして、次の点を挙げています。
| 取り組み | 内容 |
|---|---|
| クロールを許可する | robots.txtだけでなく、CDNやサーバーの設定でもGoogleのクロールを止めていないか確かめる |
| 内部リンク | サイト内のリンクから、ページを見つけやすくする |
| ページの使いやすさ | 利用者にとって使いやすいページにする |
| 大切な内容は文字で | 重要な情報は、画像の中ではなくテキストで載せる |
| 画像と動画 | 可能なら、質の高い画像や動画で文章を補う |
| 構造化データ | 構造化データの内容を、ページに表示されている文章と一致させる |
| 店舗や商品の情報 | Merchant Centerとビジネス プロフィールの情報を最新にする |
企業が取り組みたいこと
質問に、はっきり答えるページを用意する。AI モードの利用者は、長く具体的な質問をする傾向があります。「料金はいくら?」「どう選べばいい?」「何日かかる?」など、お客様が実際に聞く質問に、ページの中ではっきり答えます。
関連する細かい質問にも答える。クエリ ファンアウトでは、関連する小さな話題も調べられます。料金、流れ、注意点、比較など、1つのテーマにつき1ページで、それぞれの話題に答える構成にします。
会社の情報と数字をそろえる。社名、所在地、料金などがページごとに違うと、AIが正しく読み取れません。サイト全体で表記をそろえます。
店舗の情報を最新にする。店舗のある業種は、Googleのビジネス プロフィールの営業時間や所在地を最新にしておきます。
表示させたくない情報の扱い
Google検索セントラルによると、AI機能は検索に組み込まれているため、検索のためのクロールはGooglebotのrobots.txtの指定で管理します。ページの情報が検索で使われる範囲を制限するには、nosnippet、data-nosnippet、max-snippet、noindexといった指定を使います。
なお、Googleの「Google-Extended」という指定は、Geminiのモデルの学習などに自社のコンテンツを使わせるかどうかを管理するものです。Google検索への掲載や順位には影響しないとされています(Google検索セントラル「Google の一般的なクローラ」)。
効果の確かめ方
Google検索セントラルによると、AI による概要やAI モードに表示されたサイトの数字も、Search Consoleの検索パフォーマンスのレポート(検索タイプが「ウェブ」)に含まれます。AI機能だけを分けた数字ではないため、ページごとの表示回数とクリック数の変化をあわせて見ます。
あわせて、実際にお客様が聞きそうな質問でAI による概要やAI モードを試し、自社のページが参考のリンクに出ているか、どう紹介されているかを定期的に確かめます。
なお、米国のPew Research Centerの調査(2025年3月の米国の成人900人の閲覧データ)では、AIの要約が表示された検索では、通常の検索結果のリンクがクリックされた割合が8%で、表示されなかった検索の15%より低くなりました。AIの回答の中で参考のリンクとして選ばれ、名前が挙がることの大切さが増しているといえます。
よくある質問
Q. AI による概要に載るために、特別な設定は必要ですか?
A. Googleは、追加の技術的な条件や特別な最適化は必要ないと説明しています。ページがインデックスに登録され、スニペットを表示できる状態であることが前提です。そのうえで、質問にはっきり答える、正確で役に立つページを用意することが大切です。
Q. AI による概要に、自社のページを載せないようにできますか?
A. Googleは、検索結果に使われる情報の範囲を、nosnippet、data-nosnippet、max-snippet、noindexといった指定で制限できると説明しています。ただし、これらは通常の検索結果の見え方にも影響するため、慎重に判断します。
Q. AI モードの答えは、毎回同じですか?
A. 同じとは限りません。Googleは、AI による概要とAI モードでは、使うモデルや手法が異なる場合があり、答えやリンクにも違いがあると説明しています。確かめるときは、同じ質問を複数回、時期を変えて試します。
Q. 広告は、AI による概要と関係がありますか?
A. AI による概要の参考のリンクは、検索の仕組みで選ばれるもので、Googleの検索結果に広告を出すこととは別の仕組みです。広告で届けたい場合は、検索広告などの方法を検討します。
まとめ:特別な裏技より、質問に答える正確なページ
・AI による概要は検索結果の上部に、AI モードはタブから使える対話型の検索として表示される
・日本では、AI による概要が2024年8月、AI モードが2025年9月に提供開始
・参考のリンクに表示される条件は、インデックスに登録され、スニペットを表示できること。特別な最適化やAI向けのファイルは不要とGoogleは説明している
・お客様の質問にはっきり答え、関連する細かい質問にも1ページずつ答える
・効果はSearch Consoleの「ウェブ」のデータと、実際の検索で確かめる
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