「SNS広告を出したいけれど、どのSNSを選べばいいの?」
「Instagram、X、LINE、TikTokは、何が違うの?」
結論から申し上げると、SNS広告は「届けたい人がよく使っているSNS」と「伝えたい内容に合う表現」で選びます。総務省の調査では、全年代での利用率はLINEが92.9%、Instagramが54.8%、Xが44.7%、TikTokが36.7%、Facebookが27.0%でした。年代や性別で使われ方が大きく違うため、利用者のデータを見てから選ぶことが大切です。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、主なSNSの利用者の特徴と、目的別のSNS広告の選び方をまとめます。
SNS広告とは
SNS広告は、InstagramやX、LINE、TikTokなどのSNSの画面に表示する広告です。投稿と投稿のあいだや、動画の合間、トーク画面の一覧などに表示されます。年代・地域・興味関心などで、届ける人を絞り込めます。
SNS広告の市場は大きく伸びています。CARTA HOLDINGS・電通・電通デジタル・セプテーニの「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(2026年3月)によると、2025年のソーシャル広告は前年比118.7%の1兆3,067億円でした。そのうち、SNS系が5,508億円、動画共有系が5,126億円です。
主なSNSの利用率(年代別)
総務省情報通信政策研究所の「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2026年6月公表)では、主なSNSの利用率は次のとおりでした。
| SNS | 全年代 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| LINE | 92.9% | 96.4% | 97.7% | 97.9% | 96.6% | 95.6% | 92.0% | 77.8% |
| 54.8% | 69.3% | 82.6% | 76.6% | 67.1% | 54.4% | 36.1% | 15.8% | |
| X(旧Twitter) | 44.7% | 56.4% | 73.4% | 67.7% | 57.0% | 40.2% | 24.8% | 10.8% |
| TikTok | 36.7% | 67.9% | 61.5% | 44.7% | 42.6% | 32.2% | 21.2% | 11.1% |
| 27.0% | 14.3% | 23.4% | 37.4% | 38.9% | 33.1% | 22.6% | 12.5% |
※対象は13〜79歳の1,800人。調査期間は2025年12月。
性別では、Instagramは女性63.4%、男性46.2%と、女性の利用率が高くなっています。TikTokも女性41.7%、男性31.8%でした。
SNSごとの特徴と向いている使い方
| SNS | 利用者の特徴(上の調査より) | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| LINE | 10代〜60代で9割を超え、70代も77.8%。幅広い年代が使う | 年代を問わない商品、地域の店舗、生活に身近なサービス |
| 20代が82.6%ともっとも高い。女性の利用率が高い | 写真や動画で魅力が伝わる商品。美容、ファッション、飲食、住まい、旅行など | |
| X(旧Twitter) | 20代が73.4%ともっとも高い | 新商品やキャンペーンの告知、話題づくり、イベントの集客 |
| TikTok | 10代が67.9%、20代が61.5%と若い世代で高い | 若い世代への認知の拡大、短い動画で伝わる商品 |
| 30代〜50代で3割台。10代・20代は低い | 30代以上の働く世代、BtoBのサービス、採用 |
InstagramとFacebookの広告は、どちらもMetaの広告の仕組みから配信します。1つの管理画面で、両方に出し分けることができます。
目的別の選び方
若い世代に知ってもらいたい。10代・20代の利用率が高いTikTok、Instagram、Xが候補です。短い動画や縦長の動画で、最初の数秒で興味を持ってもらう作りにします。
幅広い年代に届けたい。どの年代でも利用率が高いLINEが候補です。シニア層にも届けたい場合は、新聞やテレビなどのマス広告と組み合わせる方法もあります。
写真で魅力を伝えたい。見た目が選ぶ理由になる商品は、Instagramが向いています。
話題をつくりたい。拡散されやすいXは、キャンペーンや新商品の告知に向いています。
仕事の場面で届けたい。30代〜50代の利用率が比較的高いFacebookは、BtoBのサービスや採用の広告の候補になります。
SNS広告で成果を出すポイント
SNSに合わせた表現にする。SNSでは、友人の投稿や動画のあいだに広告が出ます。テレビCMやチラシをそのまま流すのではなく、そのSNSの投稿になじむ縦長の動画や写真を用意します。
最初の数秒で伝える。指で次々に流し見されるため、商品名や伝えたいことは冒頭に入れます。
複数の案を比べる。写真、動画、言葉を変えた案を複数用意し、反応のよいものに予算を寄せます。
リンク先を整える。SNS広告はスマートフォンで見られることがほとんどです。リンク先のページも、スマートフォンで読みやすく、申し込みまで迷わない作りにします。
成果を数える準備をする。各SNSの計測タグや、Googleアナリティクスなどで、問い合わせや購入を数えられるようにしてから配信します。
SNS広告の注意点
・まだ検索していない人に届く広告:SNS広告は、商品を探していない人にも表示されます。検索広告と同じ基準で「すぐ申し込みが取れるか」だけで判断すると、評価を誤ることがあります。認知の目的なら、届いた人数や指名検索の増え方もあわせて見ます。
・コメントや反応への対応:広告にコメントがつくこともあります。対応の方針を、配信の前に決めておきます。
・広告の審査:各SNSには広告のルールがあり、配信の前に審査があります。健康、美容、金融などは、表現に特に注意が必要です。
業種別の組み合わせの例
| 業種・目的 | 候補になるSNS | 伝え方の例 |
|---|---|---|
| 美容サロン・コスメ(20〜30代の女性向け) | Instagram、TikTok | 仕上がりや使い方がわかる短い動画 |
| 飲食店・地域の店舗 | LINE、Instagram | 料理や店内の写真と、来店の特典 |
| 住宅・不動産(30〜40代の家族向け) | Instagram、Facebook、LINE | 完成した住まいの写真と、見学会の案内 |
| 新商品・キャンペーンの告知 | X、TikTok | 話題にしたくなる企画や、期間限定の特典 |
| BtoBのサービス・採用 | Facebook、X | 課題の解決例、働く人の様子 |
ここで挙げたのは考え方の例です。実際には、届けたい人の年代・性別・地域と、手元にある素材から組み合わせを決めます。
SNS広告の始め方
| ステップ | やること |
|---|---|
| 1. 目的を決める | 認知、サイトへの訪問、問い合わせ・購入のどれを増やしたいかを決める |
| 2. SNSを選ぶ | 届けたい人の年代・性別と、上の利用率のデータから候補をしぼる |
| 3. 計測を準備する | 各SNSの計測タグを設置し、成果を数えられるようにする |
| 4. 素材を作る | そのSNSに合う縦長の動画や写真、短い文章を複数用意する |
| 5. 配信と審査 | 届ける人の条件と予算を設定し、広告の審査を経て配信する |
| 6. 比べて改善する | 反応のよい素材と届け先に予算を寄せる |
はじめは、1つか2つのSNSにしぼって始めるのがおすすめです。多くのSNSに少しずつ予算を分けると、どれもデータが足りず、判断がしにくくなります。
よくある質問
Q. 自社のアカウントの投稿と、広告は何が違いますか?
A. 自社の投稿は、主にフォロワーに届きます。広告は、フォロワー以外の人にも、年代や地域、興味関心で絞って届けられます。
Q. SNS広告は、若い人向けの商品でないと使えませんか?
A. そうとは限りません。上の調査では、LINEは60代で92.0%、Facebookは30代〜50代で3割台の利用率でした。届けたい人の年代に合うSNSを選べば、幅広い商品に使えます。
Q. いくらから始められますか?
A. 少ない金額から配信できるSNSもありますが、比べて改善するには一定の配信量が必要です。弊社では、SNS広告を含む広告費は月10万円程度から(税別)をおすすめしています。
Q. 動画がないと始められませんか?
A. 写真と文章の広告から始めることもできます。ただ、TikTokやYouTubeのような動画が中心のSNSでは、短い動画を用意したほうがなじみやすくなります。
Q. 自社でSNSのアカウントを運用していなくても、広告は出せますか?
A. 広告を出すための基本の設定は必要です。ただ、広告を見た人がアカウントを訪れることもあります。プロフィールや最近の投稿を整えておくと、信頼につながります。
Q. 1つのSNSで成果が出たら、ほかのSNSにも広げるべきですか?
A. 成果の出た素材と届け先がわかったら、似た利用者がいるSNSで試す価値があります。その際も、SNSごとに表現を合わせ直し、成果を分けて確かめます。
まとめ:利用者のデータから、届けたい人がいるSNSを選ぶ
・全年代の利用率はLINE 92.9%、Instagram 54.8%、X 44.7%、TikTok 36.7%、Facebook 27.0%(総務省、2026年6月公表)
・若い世代にはTikTok・Instagram・X、幅広い年代にはLINE、30代以上の働く世代にはFacebookが候補
・SNSになじむ表現で、最初の数秒で伝える
・複数の案を比べ、計測を整えてから配信する
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