CMの構成の型6選|15秒・30秒で伝わる組み立て方と、型の選び方・表現の注意点

「15秒や30秒のCMは、どんな順番で組み立てればいいの?」

「CMの構成に、決まった型はあるの?」

結論から申し上げると、CMの構成には、よく使われる「型」がいくつかあります。悩みから入って商品で解決する「問題解決型」、使っている様子を見せる「実演型」、物語で引き込む「ストーリー型」などです。どの型を選ぶかは、商品の特長と、見た人にしてほしい行動で決めます。どの型でも、商品名と、いちばん伝えたいことを1つにしぼるのが基本です。

この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、CMの構成の基本、代表的な6つの型と向いている商品、型を選ぶときの考え方、表現で気をつけることをまとめます。

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CMの構成の基本

CMは、短い時間で「気づいてもらい」「わかってもらい」「覚えてもらう」ための映像です。どの型を使っても、次の3つの部分でできています。

部分役割よく使う見せ方
つかみ(最初の数秒)画面に目を向けてもらう問いかけ、意外な映像、印象的な音、出演者の一言
本題いちばん伝えたいことを伝える商品の特長、使っている様子、変化、理由
締め(エンドカット)名前を覚えてもらい、行動につなげる商品名・ロゴ・キャッチコピー、「〇〇で検索」などの案内

CMの秒数は、テレビでは15秒と30秒が中心です。秒数ごとに入る情報量の考え方はテレビCMの秒数は15秒か30秒かで解説しています。この記事では、その秒数の中を「どんな順番で見せるか」に焦点を当てます。

代表的な6つの型

型流れ向いている商品・目的
1. 問題解決型困っている場面 → 商品の登場 → 解決した様子 → 商品名日用品、家事や仕事を楽にするサービス、住まいの設備
2. 実演(デモンストレーション)型商品を使っている様子をそのまま見せる → 商品名使い方や性能が見てわかる商品、食品、道具
3. ストーリー(ドラマ)型登場人物の物語 → 気持ちが動く場面 → 会社名・商品名企業のイメージづくり、住宅、保険、採用
4. 証言(インタビュー)型使っている人や働く人が語る → 商品名・会社名地域の企業、BtoBのサービス、採用
5. 告知型何が・いつ・どこで、を大きく見せる → 行動の案内開店、セール、イベント、キャンペーン
6. 名前を覚えてもらう型印象的な音やフレーズを何度もくり返す → サウンドロゴ地域の店舗、まだ名前が知られていない会社

型ごとの組み立て例(15秒)

15秒の中で、どのくらいの時間を何に使うかの例です。実際の配分は、内容に合わせて調整します。

型0〜4秒4〜11秒11〜15秒
問題解決型困っている場面商品の登場と、解決していく様子笑顔の場面+商品名・ロゴ
実演型商品のアップと一言使い方と結果を見せる商品名・ロゴ・キャッチコピー
告知型「〇月〇日オープン」などの大きな文字店の様子、目玉の商品やサービス店名・場所・検索の案内

30秒のCMでは、本題の部分に「理由」や「もう1つの場面」を加えられます。ただし、伝えることを増やしすぎると、かえって何も残らなくなります。

型を選ぶときの考え方

1. 商品の特長が「見てわかる」か「説明が必要」か。見てわかる商品は実演型が向いています。見ただけではわかりにくいサービスは、問題解決型や証言型で、使う前と後の変化を見せます。

2. 見た人にしてほしい行動は何か。来店や申し込みなど、すぐに行動してほしいなら告知型。名前を覚えてもらい、いつか選んでもらいたいなら、名前を覚えてもらう型やストーリー型が合います。

3. 何回くらい流すか。同じCMを何度も流す場合、ストーリー型は飽きられにくい一方、名前が残りにくいことがあります。最後に必ず同じ形で名前を見せる・聞かせる工夫をします。

4. どこで流すか。テレビは音が出ている前提で作れますが、SNSでは音なしで見られることも多く、最初の数秒でスキップされることもあります。Webで流すなら、冒頭に商品名やいちばん伝えたいことを置く構成が向いています。くわしくはテレビCMとWeb動画の作り分けをご覧ください。

構成案を社内で判断するときの5つの質問

複数の構成案から選ぶとき、好みだけで決めると、目的からずれることがあります。次の質問に答えながら比べると、判断しやすくなります。

質問見るポイント
1. 見終わったあと、何が1つ残るか答えが1つに決まる案は、伝えたいことがしぼれている
2. 商品名は何回、どこで出るか最後だけでなく、途中でも見える・聞こえるか
3. 届けたい人が「自分のことだ」と思えるか登場人物や場面が、届けたい人の暮らしに近いか
4. 何度見ても嫌にならないかくり返し流すCMでは、強すぎる演出が逆効果になることもある
5. ほかの媒体にも広げられるかWeb用の短い版、ポスター、店頭でも使える場面やコピーがあるか

どの型でも共通するコツ

・伝えたいことは1つにしぼる:特長を3つ並べるより、1つを強く見せるほうが記憶に残りやすくなります。

・商品名は「見せて」「聞かせる」:画面の文字とナレーションの両方で名前を伝えると、ながら見の人にも届きやすくなります。

・最後の形をそろえる:エンドカットのロゴ、キャッチコピー、サウンドロゴを毎回同じ形にすると、CMを変えても同じ会社だとわかります。

・シリーズ化を考える:同じ型で内容を変えた複数のCMを作ると、飽きられにくく、統一感も保てます。

表現で気をつけること

テレビCMは、放送前に放送局の考査(内容の審査)を受けます。型ごとに、特に気をつけたい点があります。

・問題解決型・実演型:実際より大きな効果があるように見せる演出は避けます。効果をうたう場合は、根拠となるデータを用意します。くわしくはテレビCMの考査とはをご覧ください。

・証言型:消費者庁は、体験談を使う広告について、都合のよい体験談だけを使ったり、体験談をつくり上げたりすると不当表示になるおそれがあると整理しています。また、「個人の感想です」などの注意書き(打消し表示)を入れても、体験談から「大体の人に効果がある」と受け取られる場合は、問題になるおそれがあるとしています(消費者庁、2018年6月公表)。

・動画の注意書き:同じ消費者庁の整理では、動画広告の打消し表示について、表示時間が短い、強調したい内容は文字と音声で伝えているのに注意書きは文字だけ、といった場合に、見る人が正しく認識できないおそれがあると指摘しています。注意書きは、読める大きさと時間で入れます。

30秒と15秒をセットで作るとき

テレビCMでは、30秒と15秒の両方を作ることがよくあります。30秒で内容をしっかり伝え、15秒で回数を重ねて思い出してもらう、という使い分けです。

30秒15秒
役割理由や物語まで伝え、内容をわかってもらう名前といちばん伝えたいことを、くり返し届ける
構成つかみ → 本題(場面2つ、または理由1つを加える) → 締めつかみ → 本題(1つ) → 締め
作り方のコツ30秒の中に、15秒でも成り立つ部分を入れておく30秒と同じエンドカットにして、同じCMだとわかるようにする

企画の段階で「30秒から、どのカットを使えば15秒になるか」を決めておくと、追加の撮影なしで両方を作れます。Web用に6秒の短い版を作る場合も同じ考え方です。

よくある疑問

Q. 型は1つにしぼる必要がありますか?

組み合わせることもできます。たとえば「問題解決型の流れの中で、商品の実演を見せる」といった形です。ただし、型を重ねすぎると短い時間に収まらなくなるため、軸になる型を1つ決めます。

Q. 面白いCMにしたほうが、効果がありますか?

面白さで注目を集められる一方、内容だけが記憶に残り、商品名が残らないこともあります。どの型でも、最後に商品名とロゴを同じ形で見せる・聞かせることが大切です。

Q. どの型がよいか決められません。

商品の特長、届けたい人、してほしい行動、流す媒体をうかがえば、合う型と構成案をご提案します。複数の案から選んでいただくこともできます。

まとめ:型は「商品の特長」と「してほしい行動」で選ぶ

・CMは「つかみ」「本題」「締め」の3つの部分でできている

・代表的な型は、問題解決型、実演型、ストーリー型、証言型、告知型、名前を覚えてもらう型

・見てわかる商品は実演型、説明が必要なサービスは問題解決型や証言型、すぐの行動を促すなら告知型

・どの型でも、伝えたいことは1つにしぼり、商品名は文字と音声の両方で伝える

構成が決まったら、絵コンテで中身を固めます。進め方はCM制作の流れと期間、費用の目安はCM制作の費用相場をご覧ください。

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