「アドトラックで、イベントの告知をしたい。どうすればいいの?」
「東京で走らせるには、許可がいるって本当?」
結論から申し上げると、アドトラック(広告宣伝車)は、広告を載せたトラックが決めたルートを走る広告です。イベント会場の周辺や、特定の繁華街に集中して届けられます。一方で、東京都では屋外広告物条例の許可が必要で、2024年6月30日からは都外ナンバーの車も対象になりました。車体の外側の画面(LEDビジョン)で映像を流しながら走ることは禁止されています。デザインの審査と許可に1か月ほどかかる例もあるため、早めの準備が欠かせません。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、アドトラックの仕組み、向いている使い方、東京都の決まりと手続き、デザインのポイントをまとめます。
アドトラックとは
アドトラックは、荷台の側面や後ろに大きな広告面を付けたトラックです。決めたルートを走ったり、イベント会場の近くを回ったりして、街の人に広告を見せます。看板とちがい、場所を移動しながら届けられるのが特長です。
| 項目 | 看板・ビルボード | アドトラック |
|---|---|---|
| 場所 | 決まった1か所 | ルートを決めて移動できる |
| 期間 | 数か月〜1年の長期が中心 | 1日単位など短期で使える |
| 向いている目的 | その場所での存在感、道案内 | イベントや発売日の直前の告知、話題づくり |
| 注意点 | 場所の許可、点検 | 走る地域の許可、デザインの審査、交通安全 |
アドトラックが向いている使い方
・イベント・ライブの告知:開催日の前に、会場の周辺や、ファンが集まる街を走らせます。
・新商品の発売・店舗の開店:発売日や開店日に合わせて、短い期間で目立たせます。
・特定のエリアに集中して届ける:商圏や、届けたい人が集まる街だけを走らせます。
・話題づくり:印象的なデザインで、写真に撮られてSNSで広がることをねらいます。
東京都で走らせるときの決まり
許可が必要。東京都では、広告宣伝車に表示する広告は、東京都屋外広告物条例の許可を受ける必要があります。東京都の説明では、許可の申請者は広告主が原則で、広告物を載せた車の所有者も申請者になれます。許可の期間は1年以内、手数料は1台4,950円です。
都外ナンバーも対象。東京都は、東京都屋外広告物条例施行規則を改正し、2024年6月30日から、都外ナンバーの広告宣伝車にも条例の規制を適用しています(東京都、2024年3月22日の報道発表)。ほかの道府県で登録した車でも、都内を走るなら東京都の決まりに従う必要があります。
LEDビジョンで映像を流しながら走れない。東京都の規則では、車の外側に、電光表示装置などで映像を映すもの(LEDビジョンなど)を表示・設置することは、運転者の注意を大きくそらすおそれがあるとして禁止されています。動画でも静止画でも同じです。ただし東京都の説明では、道路以外の場所(イベント会場など)に止めて、置き型の大型ビジョンのように使う場合は、禁止の対象ではないとされています。
業種での禁止はないが、デザインの審査がある。屋外広告物の規制は、景観を守ることと、人に危害を加えないことが目的で、広告の内容(業種)そのものを規制するものではないと、東京都は説明しています。一方で、デザインは、交通安全や景観に配慮しているかが審査されます。
手続きの流れと期間
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 企画・ルートの決定 | 目的、走るエリア、日程、台数を決める |
| 2. デザインの作成 | 交通安全と景観に配慮したデザインを作る |
| 3. デザインの自主審査 | 東京屋外広告協会の自主審査基準にもとづき、デザインの審査を受ける |
| 4. 許可申請 | 区や市などの窓口に、屋外広告物の許可を申請する |
| 5. 制作・施工 | シートを印刷し、車に貼る |
| 6. 走行 | 許可の内容に沿って走る |
東京都の説明資料では、デザインの申請から許可までの手続きに、約1か月かかるスケジュール例が示されています。デザインの審査を通っても、許可の窓口で条例に合わないと判断されれば、許可されない場合もあります。シートの印刷や貼り付けの時間も加えると、走らせたい日の1か月半〜2か月前にはデザインを固めておくと安心です。
許可の窓口は、区や市によって異なります。複数の市町村にまたがる場合など、東京都の多摩建築指導事務所が窓口になるものは、オンラインでの申請もできます。
東京以外の地域では
屋外広告物の決まりは、都道府県や政令市などがそれぞれの条例で定めています。九都県市(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相模原市)は、広告宣伝車について連携した呼びかけを行い、「走らせる場所」と「車の使用の本拠の位置」がある自治体の屋外広告物条例を必ず確認するよう求めています。音の大きさの基準や、道路交通法を守ることも求められています。
大阪や名古屋など、ほかの都市で走らせる場合も、その自治体の条例を確認してから計画します。
デザインのポイント
・交通安全に配慮する:信号や標識とまぎらわしい色や形、運転者の注意をそらす表現は避けます。
・景観と調和させる:東京都は、派手な色づかいや過度な発光をともなって走る広告宣伝車が、街の景観や交通環境に影響していることを課題として挙げています。
・動いていても伝わる:走りながら見られるため、伝えることは1つにしぼり、文字は大きくします。
・公共の場で多くの人が見ることを考える:子どもを含め、だれが見ても不快にならない表現にします。
効果を高める工夫
・ルートと時間帯を目的に合わせる:人通りの多い時間帯や、イベント会場への人の流れに合わせてルートを組みます。
・ほかの媒体と組み合わせる:街頭ビジョンやSNS広告と組み合わせ、同じ日に街の中とスマホの両方で見てもらいます。
・反響の受け皿を用意する:専用のハッシュタグや検索の言葉を入れ、SNSの投稿や検索数の変化で反響を確かめます。
よくある質問
Q. 許可の申請は、だれが行いますか?
東京都の説明では、許可の申請者は広告主が原則で、広告物を載せた車の所有者も申請者になれます。実際の書類の準備や手続きは、アドトラックの媒体社や広告会社が代行するのが一般的です。
Q. アドトラックから音を出してもいいですか?
音を出す場合は、自治体の音の大きさの基準や、道路交通法などの決まりを守る必要があります。九都県市の呼びかけでも、音の大きさの基準を守ることが求められています。
Q. どんな業種でも出せますか?
東京都の説明では、屋外広告物法と条例による業種(企業)の規制はありません。ただし、デザインは交通安全や景観に配慮しているかが審査され、許可の窓口で条例に合わないと判断されれば許可されません。媒体社ごとの審査もあります。
Q. イベント会場でLEDビジョンを使えますか?
東京都の説明では、LEDビジョンを積んだ車を道路以外の場所(イベント会場など)に止めて、置き型の大型ビジョンのように使う場合は、禁止の対象ではないとされています。会場の管理者のルールも確認します。
まとめ:場所を動かして届けられるが、許可と準備が必要
・アドトラックは、ルートを決めて走り、イベントや発売の告知に向いている
・東京都では許可が必要。2024年6月30日から都外ナンバーも対象
・車体のLEDビジョンで映像を流しながら走ることは禁止
・デザインの審査と許可に約1か月。走らせたい日の1か月半〜2か月前には準備を始める
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