「広告の請求書を見ても、何にいくら払っているのかよくわからない」
「広告費は、どんな費用でできているの?」
結論から申し上げると、広告費は一般的に「媒体費」「制作費」「手数料(広告会社の業務の対価)」の3つと、印刷費や出演料などの「その他の費用」でできています。どの費用が、どの作業や枠の対価なのかを分けて見ることで、見直せるところと、削ってはいけないところが見えてきます。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、広告費の一般的な内訳、媒体ごとに出てくる費用、内訳を確認するときのポイントをまとめます。
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広告費の3つの柱
| 費用 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 媒体費 | 広告を載せる「枠」や「配信」の料金 | テレビCMの放送枠、新聞の紙面、WEB広告の配信費、駅のポスター枠 |
| 制作費 | 広告の中身を作る費用 | CMの撮影・編集、バナーやチラシのデザイン、LPの制作 |
| 手数料 | 広告会社が行う企画、手配、進行、運用などの業務の対価 | 媒体の手配、スケジュール管理、WEB広告の運用、レポート作成 |
このほかに、案件によって次のような費用がかかります。
・印刷費・配布費:チラシやポスターの印刷、折込やポスティングの配布費用。
・出演料・素材費:タレントやモデルの出演料、ナレーター、音楽、写真やイラストの素材の利用料。
・考査・審査・搬入にかかる費用:媒体によっては、素材の搬入や確認に費用がかかることがあります。
・計測・ツールの費用:効果測定のツール、調査の費用など。
日本全体で見た「媒体費」と「制作費」
電通「2025年 日本の広告費」(2026年3月発表)によると、2025年の総広告費は8兆623億円(前年比105.1%)でした。このうちインターネット広告費は4兆459億円(同110.8%)で、その内訳は次のとおりです。
| 区分 | 金額 | 前年比 |
|---|---|---|
| インターネット広告媒体費 | 3兆3,093億円 | 111.8% |
| 物販系ECプラットフォーム広告費 | 2,444億円 | 112.5% |
| インターネット広告制作費 | 4,922億円 | 104.0% |
このように、統計でも広告費は「媒体費」と「制作費」に分けて扱われています。自社の広告費を見直すときも、まずこの2つを分けて整理するのが基本です。
媒体ごとに出てくる費用の例
媒体によって、内訳に出てくる項目は変わります。代表的な例をまとめます。
| 媒体 | 媒体費の例 | 制作費・その他の例 |
|---|---|---|
| テレビCM | 番組提供の枠、スポットCMの枠 | 企画、撮影、編集、出演料、音楽、素材の搬入 |
| ラジオCM | 番組提供の枠、スポットCMの枠 | 原稿、ナレーター、録音、音楽 |
| 新聞・雑誌 | 掲載料(面、大きさ、色で変わる) | 原稿のデザイン、撮影、コピー |
| 交通・OOH | 掲出料(場所、面数、期間で変わる) | デザイン、印刷、取り付け |
| シネアド | 上映の料金(劇場、スクリーン数、期間で変わる) | 映像の制作、上映用の素材の変換 |
| WEB広告 | 配信費(クリックや表示の回数で変わる) | バナー、動画、LPの制作、運用の業務 |
内訳を確認するときの5つのポイント
1. 媒体費・制作費・手数料が分かれているか。すべてが「一式」でまとめられていると、何にいくらかかっているかがわかりません。見積もりや請求書で、それぞれの費用が分かれているかを確かめます。
2. 媒体費の中身が具体的か。放送の回数、掲載の回数、掲出の期間、配信の量など、何を買ったのかが具体的に書かれているかを確認します。
3. 制作費の範囲が明確か。企画、撮影、デザイン、修正の回数、データの納品など、どこまでが含まれているかを確認します。
4. 手数料が何の業務の対価か。手数料は、広告会社の企画、手配、進行、運用などの業務への対価です。どんな業務が含まれていて、どんな成果物(レポートなど)があるのかを確かめます。
5. 毎回かかる費用と、1回だけの費用を分ける。制作費は最初にかかり、そのあとは使い回せることが多い費用です。媒体費や運用の業務は、出稿のたびにかかります。分けて考えると、来年度の予算が立てやすくなります。
内訳を見るときに注意したいこと
安い項目が「良い」とは限らない。媒体費が安くても、届けたい人に届いていなければ、成果は出ません。制作費を削りすぎると、広告の中身が弱くなり、媒体費が生かせないこともあります。
同じ名前でも中身が違う。「制作費」「運用費」といった名前でも、会社によって含まれる作業が違います。名前だけで比べず、中身を確認します。
権利や使用期間も費用に関係する。タレントや音楽、写真の素材には、使ってよい期間や範囲があります。期間を延ばすと、追加の費用がかかることがあります。
内訳を整理するための表をつくる
社内で広告費を見直すときは、1年分の広告費を次のような表に整理すると、全体が見えやすくなります。
| 媒体・施策 | 媒体費 | 制作費 | 手数料 | その他 | 目的・成果の指標 |
|---|---|---|---|---|---|
| (例)テレビCM | 金額 | 金額 | 金額 | 出演料など | 認知の向上、指名検索の数 |
| (例)WEB広告 | 金額 | 金額 | 金額 | ツール費など | 問い合わせの数、獲得の単価 |
| (例)チラシ | 配布費 | 金額 | 金額 | 印刷費 | クーポンの利用数 |
表にすると、「目的があいまいな施策」や「成果を測っていない施策」が見つかりやすくなります。
第三者に内訳を見てもらう方法もある
内訳を整理しても、「この金額が適正かどうか」は、社内だけでは判断しにくいものです。フリーザロックエージェントの「AD Free」は、現在実施している広告の媒体費と制作費を、総合広告会社の目線で診断する無料のサービスです。テレビ、ラジオ、シネアド、WEB、新聞、雑誌、交通、OOHなど、さまざまな媒体と、CM・動画、チラシ、WEBサイトなどの制作物に対応しています。診断から提案、報告まで費用はかからず、成果報酬や成約手数料もありません。
まとめ:まず3つに分けて見る
・広告費は「媒体費」「制作費」「手数料」と、印刷費や出演料などの「その他」でできている
・電通の統計でも、インターネット広告費は媒体費3兆3,093億円、制作費4,922億円のように分けて集計されている(2025年)
・内訳は「何を買ったか」「どこまでが含まれるか」「何の業務の対価か」を具体的に確認する
・安さだけで判断せず、目的と成果の指標とあわせて見る
見直しの進め方は広告費削減の7つの方法、WEB広告の費用の内訳はWEB広告の費用相場をご覧ください。


