「ポッドキャストに広告を出すって、どういうこと?」
「番組の中で紹介してもらうのと、自社で番組を作るのは、何がちがうの?」
結論から申し上げると、ポッドキャスト広告には「すでにある番組に広告を入れる」方法と、「自社の番組を作る(ブランデッドポッドキャスト)」方法の2つがあります。ポッドキャストは、聴く人が自分で番組を選び、最後までじっくり聴くことが多い音声メディアです。短い時間で大量に届けるより、検討に時間がかかる商品や、会社の考えを深く伝えたいときに向いています。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、ポッドキャスト広告の種類、出し方、ブランデッドポッドキャストの進め方、効果の見方と注意点をまとめます。
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ポッドキャスト広告とは
ポッドキャストは、インターネットで配信される音声番組です。ラジオとちがい、決まった時間に放送されるのではなく、聴く人が好きな時間に再生します。聴取期限がないため、過去の回もくり返し聴かれます。
電通「2025年 日本の広告費」(2026年3月発表)では、ラジオ局が提供するインターネットのサービスの広告費(ラジオデジタル)は38億円で、前年比111.8%でした。ポッドキャストをはじめとする音声メディアのデジタル展開が注目され、二桁成長になったと報告されています。まだ規模は小さいものの、伸びている分野です。
ポッドキャスト広告の2つの方法
| 方法 | 内容 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 既存の番組に広告を入れる | 番組の前・途中・後に広告を流す。番組の提供(スポンサー)になる方法もある | 番組の聴き手と商品の相性がよい。まず試したい |
| 自社の番組を作る(ブランデッドポッドキャスト) | 企業が番組を企画・制作し、配信する | 採用広報、BtoBの専門性の発信、ブランドの世界観づくり |
既存の番組に広告を入れる方法
番組の前・途中・後に流す。広告が入る位置は、番組の最初(プレロール)、途中(ミッドロール)、最後(ポストロール)があります。途中は、番組に聴き入っているときに流れるため、聴かれやすい位置です。
自動で広告を差し込む。いまのポッドキャストでは、再生されるときに広告を自動で差し込むしくみが広く使われています。過去の回にも新しい広告を入れられ、配信の期間やエリアを決めて届けられます。Spotifyの広告仕様(2026年10月確認)では、ポッドキャスト内に差し込む音声広告は最大30秒です。
パーソナリティに読んでもらう。番組の話し手が、自分の言葉で商品を紹介する方法です。番組の流れに自然になじみ、聴き手に受け入れられやすいのが特長です。原稿の要点を渡し、話し手がふだんの口調で話します。
番組の提供(スポンサー)になる。「この番組は〇〇の提供でお送りします」のように、番組全体のスポンサーになる方法です。一定期間、同じ番組に名前が出るため、聴き手に覚えてもらいやすくなります。
ブランデッドポッドキャストの進め方
ブランデッドポッドキャストは、広告枠を買うのではなく、自社で番組を持つ方法です。15秒や30秒では入りきらない情報を、何回にも分けて伝えられます。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 目的と聴き手を決める | 採用、BtoBの見込み客づくり、ブランドの理解など、目的と届けたい人を決める |
| 2. 企画を立てる | 番組のテーマ、話し手、1回の長さ、配信の頻度を決める。売り込みより、聴き手の役に立つ内容にする |
| 3. 収録・編集 | スタジオやリモートで収録し、聴きやすく編集する |
| 4. 配信 | SpotifyやApple Podcastsなど、主な配信サービスに登録して配信する |
| 5. 聴いてもらう工夫 | 番組を知ってもらうために、音声広告やSNS、自社サイトで告知する |
| 6. 振り返る | 再生数や、最後まで聴かれたか、続けて聴かれているかを見て改善する |
企画から配信開始まで、数か月単位の期間がかかるのがふつうです。また、番組は作っただけでは聴かれません。告知のための予算も合わせて考えます。
ポッドキャスト広告が向いている商品・目的
・検討に時間がかかる商品:住宅、保険、教育、高額な家電や車など、くわしい説明が必要な商品
・BtoBのサービス:ビジネス番組の聴き手に、専門的な内容を伝えたい場合
・採用広報:社員の声や仕事の中身を、時間をかけて伝えたい場合
・ブランドの世界観づくり:会社の考えや、ものづくりの背景を伝えたい場合
反対に、短い期間で多くの人に一気に届けたい場合は、radikoやSpotifyの音声広告のほうが向いています。
効果の見方
既存の番組に広告を入れた場合は、配信回数(再生された回数)やクリックなどの配信実績を見ます。広告を聴いた人が検索することも多いため、社名や商品名の検索数の変化も目安になります。
パーソナリティが読む広告では、番組専用のクーポンコードや、専用のURLを読んでもらうと、反響を数えやすくなります。
ブランデッドポッドキャストでは、再生数だけでなく、最後まで聴かれた割合や、続けて聴いてくれる人の数を見ます。採用が目的なら、応募者に「番組を聴いたか」を聞くのも1つの方法です。
出す前に知っておきたい注意点
・広告であることをはっきりさせる:2023年10月1日から、景品表示法で、広告であることを隠した宣伝(ステルスマーケティング)が規制されています。パーソナリティが紹介する場合も、提供を受けていることがわかるようにします。
・番組の内容を確かめる:番組の話題や話し手の発言が、自社のイメージに合うかを事前に確かめます。
・耳だけで伝わる言葉にする:URLや電話番号は、聞き取りやすい形にします。検索してほしい言葉を、短くはっきり伝えます。
・効果が出るまで時間がかかる:特に自社の番組は、聴き手が増えるまで時間がかかります。短期の売上だけで判断しないようにします。
radiko・Spotifyとの組み合わせ
ポッドキャストは「深く伝える」のが得意で、radikoやSpotifyの音声広告は「広く届ける」のが得意です。音声広告で番組や商品を知ってもらい、ポッドキャストでくわしく伝える、という組み合わせもできます。radikoでは、radiko内のポッドキャスト番組にも音声広告を配信できます。
3つの配信面のちがいは、radiko・Spotify・ポッドキャストの違いを10項目で比較でくわしく解説しています。
よくある質問
Q. どの番組に広告を出せばいいですか?
番組の聴き手の年代や関心、番組のテーマ、話し手の雰囲気が、自社の商品と合っているかで選びます。再生数の多さだけで選ばず、配信が続いているか、過去の回がどのくらい聴かれているかも確認します。
Q. 何秒の広告を用意すればいいですか?
番組の中に自動で差し込む音声広告は、15〜30秒が中心です。Spotifyの広告仕様では、ポッドキャストに差し込む音声広告は最大30秒です。パーソナリティが読む広告は、番組ごとに長さや進め方が決まっているため、事前に確認します。
Q. 自社の番組の話し手は、社員でもいいですか?
はい、社員が話し手になる番組は多くあります。仕事の中身や考えを、本人の言葉で伝えられるのが強みです。話すことに慣れていない場合は、聞き手役のパーソナリティを立てて、対談の形にすると聴きやすくなります。
Q. 自社の番組は、どのくらいの頻度で配信すればいいですか?
毎週や隔週など、決まった曜日に続けて配信するのが基本です。聴き手は次の回を楽しみにして聴くため、不定期になると離れてしまいます。まずは無理なく続けられる頻度と、何回分のテーマを用意できるかから決めます。
まとめ:ポッドキャストは「深く伝える」ための音声メディア
・ポッドキャスト広告は「既存の番組に広告を入れる」と「自社の番組を作る」の2つ
・ラジオデジタルの広告費は38億円・前年比111.8%と伸びている(電通、2025年)
・検討に時間がかかる商品、BtoB、採用広報、ブランドづくりに向いている
・広告であることを明らかにし、専用のコードやURLで反響を測る
費用の考え方はデジタル音声広告の料金、radiko広告の基本はradiko広告とラジオCMの違いをご覧ください。


