「新聞広告を出したけれど、効果があったのかわからない」
「新聞広告の効果は、どうやって測ればいいの?」
結論から申し上げると、新聞広告の効果測定は、①目的に合わせて見る数字(KPI)を決める、②専用の電話番号・QRコード・クーポンなどで反響を数える仕組みを原稿に入れる、③掲載の前後で問い合わせや社名での検索の変化を比べる、の3つで行います。新聞はクリックを数えられないため、掲載の前に測り方を準備しておくことがいちばん大切です。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、新聞広告の効果の測り方を、目的別のKPI、測る方法、数字の見方と次の掲載への生かし方に分けてまとめます。
新聞広告の効果は「直接の反響」と「検索」に表れる
新聞広告を見た人の行動は、大きく2つに分かれます。1つは、電話をかける、来店する、はがきを送るといった「直接の反響」です。もう1つは、社名や商品名をインターネットで調べる「検索」です。
日本新聞協会の「多メディア時代における新聞の役割とメディア接触者の動向調査 2026年版」(2025年9〜10月実施、全国の15〜79歳の男女1,200人)では、紙の新聞や新聞広告を見てネットで調べることがある人は全体の28.8%でした。新聞とネット・SNSを毎日使う人に限ると60.0%にのぼります。
そのため、電話や来店の数だけを数えていると、検索してWEBサイトから問い合わせた人を見落とします。直接の反響と検索の両方を測ることが大切です。
目的別に見る数字(KPI)
| 目的 | 見る数字 | 測り方の例 |
|---|---|---|
| 問い合わせ・資料請求 | 問い合わせ数、資料請求数、1件あたりの費用 | 専用の電話番号、専用のQRコード・URL |
| 来店・来場 | 来店数、クーポンの利用数 | 新聞の持参特典、クーポン、来店時のアンケート |
| 通信販売 | 注文数、1件あたりの費用 | 新聞専用の注文番号、はがき、電話 |
| 認知・企業の信頼づくり | 社名・商品名での検索数、WEBサイトの訪問数 | 掲載の前後での検索数・訪問数の比較 |
| 採用 | 応募数、求人ページの訪問数 | 専用のQRコード、応募フォームでの「何で知りましたか」 |
反響を数える6つの方法
| 方法 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 専用の電話番号 | 新聞広告だけに載せる番号で、かかってきた数を数える | 複数の新聞に出す場合は、新聞ごとに番号を分ける |
| 専用のQRコード・URL | 新聞専用のページや、どこから来たかがわかる目印(パラメータ)をつけたURLを使う | QRコードはモノクロで作り、読み取れるか印刷して確かめる |
| クーポン・合言葉 | 「新聞を見た」で受けられる特典をつける | 特典の条件と期限を、原稿にはっきり書く |
| 「何で知りましたか」の質問 | 電話、フォーム、来店時に、きっかけの媒体を聞く | 選択肢に「新聞(新聞名)」を入れておく |
| 掲載の前後の比較 | 掲載した日の前後の数日〜数週間で、問い合わせや検索の数を比べる | 同じ時期にほかの広告を出していないかも記録する |
| エリアの比較 | 掲載したエリアと、していないエリアで、来店や問い合わせを比べる | 地域版や地方紙に出す場合に使いやすい |
1つの方法だけでは、どうしても取りこぼしが出ます。専用の番号やQRコードで数えられる反響に、検索や「何で知りましたか」の回答を組み合わせて、全体をつかみます。
掲載の前に準備すること
・目的とKPIを決める:問い合わせを増やしたいのか、名前を知ってもらいたいのかで、見る数字が変わります。
・今の数字を記録する:掲載の前の数週間の問い合わせ数、来店数、検索数を記録しておきます。比べる基準がないと、増えたかどうかがわかりません。
・原稿に測る仕組みを入れる:専用の番号、QRコード、クーポンを、原稿の目立つ場所に入れます。
・受け皿を整える:QRコードの先のページや、社名で検索したときに出るページが、広告の内容とつながっているかを確かめます。
・受付の人に伝える:電話や店頭で「何で知りましたか」を聞くよう、受付の担当者に伝えます。
数字の見方の例
新聞広告を1回掲載し、2週間の反響を数えた例です。数字は説明のための例です。
| 項目 | 掲載前の2週間 | 掲載後の2週間 | 増えた数 |
|---|---|---|---|
| 専用番号への電話 | — | 18件 | 18件 |
| 専用QRコードからのアクセス | — | 240回 | 240回 |
| 社名での検索数 | 300回 | 520回 | 220回 |
| WEBからの問い合わせ(全体) | 20件 | 32件 | 12件 |
この例では、専用番号への電話18件に加えて、WEBからの問い合わせが12件増えています。広告費が60万円なら、電話だけで見ると1件あたり約3.3万円ですが、WEBの増加分も含めると30件で1件あたり2万円になります。直接の反響だけで判断すると、新聞広告の効果を小さく見積もってしまうことがわかります。
ただし、掲載後に増えた数がすべて新聞広告によるものとは限りません。同じ時期のほかの広告や季節の変化も記録し、何度か掲載して傾向を確かめます。
効果測定の記録表を作る
新聞広告の効果は、1回の掲載だけでは判断しにくいものです。掲載のたびに同じ形で記録すると、回を重ねるごとに傾向が見えてきます。記録表の項目の例です。
| 項目 | 記録すること |
|---|---|
| 掲載の条件 | 新聞名、版、掲載日、曜日、面、大きさ、色、費用 |
| 原稿 | 見出し、オファー(特典)、原稿の画像 |
| 直接の反響 | 専用番号への電話、QRコードからのアクセス、クーポンの利用、来店 |
| 検索とWEB | 社名・商品名での検索数、WEBサイトの訪問数、WEBからの問い合わせ |
| 同じ時期のほかの施策 | ほかの広告、キャンペーン、季節の要因 |
| 1件あたりの費用 | 費用 ÷ 反響の数(直接の反響だけの場合と、検索の増加分を含めた場合) |
よくある失敗
・掲載前の数字を取っていない:掲載後に問い合わせが増えたように見えても、比べる数字がないと判断できません。
・複数の新聞で同じ番号を使う:どの新聞からの反響かがわからなくなります。新聞ごとに番号やQRコードを分けます。
・QRコードの先がトップページ:広告の内容と関係のないページにつながると、読者が離れてしまいます。広告の続きがわかるページにつなぎます。
・受付で聞いていない:「何で知りましたか」を聞く仕組みがないと、検索や口コミ経由の反響を見落とします。
新聞広告の効果を高める組み合わせ
同じ調査では、インターネットで記事や広告を見たあとに紙の新聞広告で同じ情報にふれると「理解が増す」と答えた人が35.0%、「信頼性が増す」と答えた人が31.6%で、マス4媒体のなかでもっとも高い評価でした。新聞広告と、社名や商品名での検索広告、WEBサイトを組み合わせると、検索してきた人を取りこぼしにくくなります。
結果を次の掲載に生かす
・新聞・面・曜日を比べる:複数回掲載したら、新聞ごと、面ごと、曜日ごとに1件あたりの費用を比べます。
・原稿を比べる:見出しや写真を変えた原稿を出し分け、反響の差を確かめます。
・ほかの媒体と同じ物差しで比べる:WEB広告やチラシなどと、問い合わせ1件あたりの費用で比べ、予算の配分を見直します。
よくある質問
Q. 新聞広告の反響は、いつまで数えればよいですか?
新聞は保存されて後から読まれることもあるため、掲載日だけでなく、数日〜数週間は数えます。クーポンの期限を決めておくと、数える期間もはっきりします。
Q. 名前を知ってもらうための広告も、効果を測れますか?
社名や商品名での検索数、WEBサイトへの直接の訪問、指名での問い合わせの変化で、ある程度つかめます。より詳しく知りたい場合は、掲載の前後で認知度のアンケートを行う方法もあります。
Q. ほかの広告と同時に出していて、新聞の効果だけを分けられません。
完全に分けるのは難しいため、新聞専用の番号やQRコードで分けられる部分を数え、残りは「何で知りましたか」の回答で割合をつかみます。地方紙や地域版なら、掲載したエリアとしていないエリアの差を比べる方法もあります。
まとめ:測り方を掲載前に準備し、検索まで見る
・新聞広告の効果は、電話や来店などの直接の反響と、社名・商品名での検索に表れる
・紙の新聞や新聞広告を見てネットで調べることがある人は28.8%(日本新聞協会、2025年調査)
・専用の番号、QRコード、クーポン、「何で知りましたか」、掲載前後の比較を組み合わせる
・掲載前の数字を記録し、1件あたりの費用で新聞・面・原稿・ほかの媒体を比べる
複数の媒体を同じ物差しで比べる方法は広告の効果測定のやり方、新聞広告の基本は新聞広告とはをご覧ください。


