「地域で集客したいが、全国紙と地方紙のどちらに出せばいいの?」
「県内にいくつも新聞があって、どれを選べばいいかわからない」
結論から申し上げると、地方紙は「届けたいエリアで、どれだけの家庭に読まれているか」で選びます。新聞の読まれ方は都道府県によって大きく違い、日本新聞協会の調査(2025年10月)では、1世帯あたりの部数が0.7部を超える県もあれば、0.3部台の都府県もあります。県全体の数字に加えて、市区町村ごとの部数、読者層、掲載面、料金を新聞社の媒体資料で確かめて選びます。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、地方紙の種類、都道府県ごとの新聞の普及度、エリアに合う新聞の選び方をまとめます。
地域に届く新聞の種類
| 種類 | 届く範囲 | 特徴 |
|---|---|---|
| 全国紙の地域版 | 都道府県や地域ごとの版・面 | 全国紙の信頼感を生かしつつ、地域の面に絞って掲載できる |
| ブロック紙 | 複数の県にまたがる地域 | 地方の広い範囲で読まれ、県ごとの版を持つこともある |
| 県紙(地方紙) | 1つの県 | 県内のニュースや地域の情報が中心。地域の暮らしに密着している |
| 地域紙 | 市町村など、より狭い地域 | 地元の行事やお店の話題に強い。小さな商圏の集客に向く |
全国紙と地方紙のどちらがよいかは、一概には言えません。届けたいエリアで、それぞれの新聞がどれだけ読まれているかを、エリアごとの部数で比べることが大切です。
都道府県ごとの新聞の普及度
日本新聞協会「日刊紙の都道府県別発行部数と普及度」(2025年10月)によると、全国の1世帯あたりの部数は0.42部です。都道府県別に見ると、次のように差があります。
| 1世帯あたりの部数が多い県 | 部数 | 1世帯あたりの部数が少ない都府県 | 部数 |
|---|---|---|---|
| 富山 | 0.73 | 福岡 | 0.30 |
| 島根 | 0.73 | 鹿児島 | 0.31 |
| 長野 | 0.69 | 東京 | 0.32 |
| 福井 | 0.68 | 熊本 | 0.32 |
| 山形・石川 | 0.67 | 大阪・神奈川 | 0.35 |
※日本新聞協会「日刊紙の都道府県別発行部数と普及度」(2025年10月、新聞協会経営業務部調べ)より。1世帯あたりの部数は、発行部数を世帯数で割った数字です。
1世帯あたりの部数が多い県では、新聞広告や折込チラシが地域の家庭に届きやすいといえます。少ない都府県でも、部数そのものは大きいため、届けたい年代やエリアに合わせて使い方を考えます。日本新聞協会の調べでは、2025年10月の新聞の戸別配達率は96.21%です。毎朝、家庭に届くことが、地域での集客に新聞が使われる理由の1つです。
地方紙を選ぶ5つのポイント
1. エリアごとの部数を確かめる。県全体の部数だけでなく、市区町村ごとの部数や普及の割合を、新聞社の媒体資料で確かめます。店舗の商圏と重なるエリアで多く読まれている新聞を選びます。
2. 版や地域面を使えるか確かめる。新聞によっては、県内をいくつかの地域に分けた版や地域面に掲載できます。商圏が県の一部なら、県全体に出すより費用をおさえられることがあります。
3. 読者層を確かめる。読者の年代、性別、職業などを媒体資料の読者調査で確かめ、届けたい人と合っているかを見ます。
4. 掲載面を選ぶ。地域のニュースの面、くらしの面、テレビ欄の面など、面によって読まれ方が違います。商品や目的に合う面を選びます。
5. 料金と回数で考える。1回で大きな枠を出すより、小さな枠を続けて出すほうが、地域で名前を覚えてもらいやすい場合があります。予算に合わせて、大きさと回数の組み合わせを考えます。
エリアを決める手順
新聞を選ぶ前に、「どこに届けたいか」をはっきりさせます。次の手順でエリアを決めると、新聞や版を選びやすくなります。
| 手順 | やること |
|---|---|
| 1. お客様の住所を集計する | 今のお客様が、どの市区町村に住んでいるかを数える |
| 2. 商圏を決める | お客様の多い地域と、これから増やしたい地域を合わせて、届けたい範囲を決める |
| 3. 新聞ごとの部数を重ねる | その範囲で、各新聞が何部読まれているかを媒体資料で確かめる |
| 4. 版・面を選ぶ | 県全体か、地域の版・面に絞れるかを確かめ、無駄の少ない出し方を選ぶ |
| 5. 費用を比べる | 届く部数あたりの費用で、新聞や版を比べる |
店舗のように来てもらう商売では、商圏の外に広告を出しても来店につながりにくくなります。反対に、通信販売や住宅のように遠くからでも申し込める商品は、エリアを広めに取ることもあります。
掲載の時期とくり返し
行動の少し前に出す。セールやイベントは開催の数日前、住宅の見学会は週末の前など、読者が予定を立てるタイミングに合わせます。
地域の行事に合わせる。地方紙には、地域のお祭りや季節の行事、学校の行事に合わせた特集の面があることがあります。特集に合う商品なら、その面に出すと読者の関心と重なります。
続けて出す。地域の家庭に毎朝届く地方紙は、同じ広告をくり返し見てもらえる媒体です。1回だけで判断せず、数回続けて反響を確かめます。
地方紙が向いている目的
・店舗の集客:開店、リニューアル、セールなど。地域の家庭に毎朝届く紙面で知らせます。
・住宅・不動産:見学会、分譲地、リフォームの相談会など。家を検討する世代に、エリアを絞って届けます。
・地域のイベント:展示会、祭り、講演会など、開催日の前に告知します。
・採用:地元で働きたい人や、その家族に向けて、会社と仕事を紹介します。
・企業の信頼づくり:地域に根ざした会社であることを、周年のあいさつや地域貢献の紹介で伝えます。
折込チラシとの組み合わせ
地方紙の紙面広告と、新聞折込チラシを組み合わせる方法もあります。紙面で会社や商品の名前を知ってもらい、チラシで詳しい内容とクーポンを届けると、知ってもらうことと行動のきっかけを分担できます。折込チラシは、新聞販売店の配達区域ごとに配るエリアを選べます。費用と配り方は新聞折込チラシの費用と配り方で解説しています。
選ぶときに確かめる資料
| 資料 | わかること |
|---|---|
| 新聞社の媒体資料 | エリア別の部数、読者の属性、広告の枠と料金、締切 |
| 日本新聞協会の調査データ | 都道府県別の発行部数と1世帯あたりの部数、全国の発行部数の推移 |
| 折込会社の資料 | 新聞販売店の区域ごとの部数、折込の料金 |
| 自社の顧客データ | お客様の住んでいる地域。商圏の範囲を決める土台になる |
よくある質問
Q. 全国紙と地方紙、両方に出したほうがよいですか?
予算に余裕があり、エリア内で読者が分かれている場合は、両方に出すことで届く家庭を増やせます。予算が限られる場合は、まずエリアで部数の多い新聞を選び、反響を見て広げます。
Q. 地方紙の広告は、いくらくらいかかりますか?
新聞、枠の大きさ、色、掲載日によって変わります。公開されている料金表では、地方紙の小さな枠で1回数万円から掲載できるものがあります。料金の目安は新聞広告の料金と枠の種類をご覧ください。
Q. 1世帯あたりの部数が少ない地域では、新聞広告は効きませんか?
1世帯あたりの部数が少なくても、新聞を読んでいる家庭の数は多い地域があります。たとえば同じ調査で、東京都の1世帯あたりの部数は0.32部ですが、日刊紙の発行部数は約229万部です。届けたい年代が新聞をよく読む層であれば、十分に使い道があります。
Q. 地方紙の媒体資料は、どうやって手に入れますか?
多くの新聞社が、WEBサイトの広告のページで媒体資料や料金表を公開しています。公開されていない場合は、新聞社の広告の担当部署や、広告会社を通じて取り寄せます。
まとめ:エリアで読まれている新聞を、数字で選ぶ
・地域に届く新聞には、全国紙の地域版、ブロック紙、県紙、地域紙がある
・1世帯あたりの部数は全国で0.42部。富山・島根の0.73部から福岡の0.30部まで、県によって大きく違う(2025年10月)
・市区町村ごとの部数、版や地域面、読者層、掲載面、料金と回数で選ぶ
・紙面広告と折込チラシを組み合わせると、知ってもらうことと行動のきっかけを分担できる
新聞広告の基本は新聞広告とはをご覧ください。


