「BSやCSでよく見る通販番組には、どうやって出せるの?」
「長いCMで商品を売るには、何を準備すればいいの?」
結論から申し上げると、BS・CSの通販枠(インフォマーシャル)は、数分〜30分ほどの長い時間を買い、商品をじっくり説明して、その場で電話やWEBの申し込みにつなげる広告です。15秒や30秒のCMでは伝えきれない商品の使い方や良さを、実演や説明で伝えられます。成果を左右するのは、番組の作り方だけでなく、電話の受付体制や、法律にそった表示の準備です。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、通販枠の仕組み、向いている商品、構成の基本、守るべきルール、反響の測り方をまとめます。
通販枠(インフォマーシャル)とは
インフォマーシャルは、「インフォメーション(情報)」と「コマーシャル(広告)」を合わせた言葉で、番組のような形で商品をくわしく紹介する長い広告のことです。BS・CSでは、60秒以上の長いCMや、数分〜30分ほどの通販の枠を買えます。
| 種類 | 長さの目安 | 使い方 |
|---|---|---|
| 通常のCM | 15秒・30秒 | 名前を知ってもらう、思い出してもらう |
| 長尺CM | 60秒〜数分 | 商品の特長と申し込み方法を伝える |
| 通販枠(インフォマーシャル) | 数分〜30分ほど | 実演や説明でじっくり伝え、その場の申し込みにつなげる |
長さや買える時間帯は、局によって異なります。
なぜBS・CSで通販が多いのか
全国に届く。BS・CSは1つの放送で全国に届きます。電話やWEBで全国から申し込みを受けられる通販と相性がよい媒体です。
長い枠を買いやすい。BS・CSでは、地上波に比べて長い通販枠や長尺CMを買える場面が多くあります。「BS POWER GUIDE 2025」(ビデオリサーチのデータをもとにした民放BSの資料)でも、民放BSの特徴として長尺CMが挙げられています。
じっくり見る人が多い。同じ資料の調査(「民放BSよく見る層」1,580人)では、BS放送を「じっくり見る」人が59%、「チャンネルを変えない」人が83%でした。長い説明を最後まで見てもらいやすい環境です。
広告を見て買う人が多い。同じ調査では、「民放BSよく見る層」の50%が「広告を見聞きして、実際に商品やサービスを購入(利用)したことがある」と答え、地上波をよく見る層より約7ポイント高い結果でした。
一方で、電通「2025年 日本の広告費」(2026年3月発表)によると、衛星メディア関連の広告費は1,223億円(前年比97.5%)でした。BS・CSともに、物価高による買い控えなどでテレビ通販の市場が影響を受け、前年を下回ったとされています。商品の価格や申し込みのしやすさを、これまで以上に工夫する必要があります。
通販枠が向いている商品
・使い方を見せると良さが伝わる商品:調理器具、掃除用品、健康器具、寝具など
・説明が必要な商品:機能の多い家電、サプリメントや食品の定期便、保険など
・50代以上の方がよく買う商品:BSは50歳以上の視聴者が中心です。同じ資料では、民放BSを1か月に1分以上見た人のうち、男性50歳以上が32.3%、女性50歳以上が36.7%でした。
・電話で申し込みたい人が多い商品:WEBの手続きに慣れていない人にも、電話で申し込んでもらえます。
構成の基本
通販枠は、見ている人が途中から見始めても分かるように、要点を何度か繰り返して伝えるのが基本です。よく使われる流れは次のとおりです。
| パート | 伝えること |
|---|---|
| 1. 悩みの提示 | 「こんなことで困っていませんか」と、見る人の困りごとに寄り添う |
| 2. 商品の紹介 | 商品名と、悩みをどう解決するかを伝える |
| 3. 実演・説明 | 実際に使うところを見せ、仕組みや特長を説明する |
| 4. 使った人の声 | 実際に使った人の感想を紹介する(ルールを守る) |
| 5. 価格と申し込み条件 | 価格、送料、支払い方法、返品の条件を分かりやすく示す |
| 6. 申し込み方法 | 電話番号やWEBの案内を、大きく、くり返し示す |
守るべきルール
放送基準。日本民間放送連盟の放送基準では、ショッピング番組やショッピングCMは「関係法令を順守して、事実に基づく表示を平易かつ明瞭に行うこと」とされています。また、広告放送であることを明らかにすること、虚偽の証言や、実際に使った人の見解でない証言を取り扱わないことも定められています。番組のように見えても、広告であることが分かるようにする必要があります。
特定商取引法。消費者庁の「特定商取引法ガイド」によると、通信販売の広告には、販売価格(送料も含む)、代金の支払いの時期と方法、商品の引き渡しの時期、申し込みの撤回や返品に関すること、事業者の名前・住所・電話番号などを表示する必要があります。一部の事項は、請求があれば書面などで遅滞なく提供することを条件に省略できる場合もあります。
景品表示法・薬機法。実際よりも良く見せる表示や、根拠のない「No.1」などの表現、健康食品で病気が治るかのような表現は認められません。価格の比較や「今だけ」といった表示にも注意が必要です。放送局の考査(審査)でも、これらの点を細かく確認されます。
申し込みを受ける準備
・電話の受付体制:放送の直後は電話が集中しやすくなります。つながらないと、せっかくの申し込みを逃してしまいます。放送の時間帯に合わせて、受付の人数や時間を決めます。
・WEBの申し込みページ:番組で案内したURLやQRコードから、すぐに申し込めるページを用意します。番組の内容とページの内容をそろえます。
・在庫と配送:申し込みが多かったときに、届けるのが遅れないよう、在庫と配送の体制を確認しておきます。
枠と時間帯の選び方
届けたい人が見る時間帯を選ぶ。通販枠は、局や時間帯によって見ている人が変わります。50代以上の方に届けたい商品なら、その層がテレビを見ている時間帯の枠を選びます。
番組の前後の流れを考える。旅番組の後に旅行用品、健康番組の後に健康器具のように、前後の番組と関心が近い枠は、見ている人に受け入れられやすくなります。
同じ枠で続ける。通販枠は、同じ曜日・時間帯で続けると、見る人に覚えてもらいやすくなります。反応がよかった枠は、続けて押さえることを考えます。
CSで趣味の人にしぼる。釣り具なら釣りのチャンネル、ゴルフ用品ならゴルフのチャンネルのように、CSの専門チャンネルを使うと、関心のある人に絞って届けられます。
小さく試して広げる
通販枠は、最初から多くの枠を買うより、少ない枠で反応を確かめてから広げるのが堅実です。
・テスト:局や時間帯を2〜3つにしぼり、同じ素材を流して反応を比べます。
・見直し:反応の弱かった枠をやめ、反応のよかった枠と似た条件の枠を足します。
・素材の改善:価格の見せ方や、最初の言葉を変えた素材を作り、反応を比べます。
・拡大:1件あたりの獲得費用が目標に収まる枠を中心に、本数や局を増やします。
反響の測り方
・枠ごとに専用の電話番号を使う:局や時間帯ごとに番号を分けると、どの枠から申し込みが来たかが分かります。
・放送時刻と受付時刻を比べる:放送確認書の放送時刻と、電話やWEBの申し込みの時刻を並べて、放送直後の反応を確かめます。
・1件あたりの費用を見る:枠の費用を申し込み件数で割った「1件あたりの獲得費用」を、枠ごとに比べます。反応のよい枠に予算を寄せていくと、全体の効率が上がります。
よくある質問
Q. 地上波用に作ったCMを、通販枠で使えますか?
A. 15秒・30秒のCMは、通販枠の長さには足りません。通販枠に合わせて、実演や説明を加えた長い素材を用意します。既存の映像を一部使って編集し直す方法もあります。
Q. CSでも通販枠はありますか?
A. CSの専門チャンネルでも、長尺のCMや通販の枠を扱っているところがあります。ジャンルで見る人を絞れるため、趣味に関わる商品と合わせやすいのが特徴です。
Q. 通販枠の制作は、どこまで自社で用意する必要がありますか?
A. 商品の情報、価格や返品などの条件、使った人の声を集める場合はその同意など、中身に関わる情報は広告主の側で用意します。撮影や編集、ナレーション、局の規定に合わせた納品は、制作会社や広告会社に任せられます。
Q. 使った人の声は、だれに出てもらえばいいですか?
A. 実際に商品を使った人の、本当の感想である必要があります。放送基準では、虚偽の証言や、実際に使った人の見解でない証言は取り扱わないとされています。出演の同意と、感想の内容の記録を残しておきましょう。
Q. まず小さく試せますか?
A. 局や時間帯を絞って、少ない枠から反応を確かめる方法があります。反応のよかった枠をもとに、広げていくのが堅実です。
まとめ:長い時間で伝え、その場の申し込みまで準備する
・通販枠は、数分〜30分ほどの長い枠で商品をくわしく紹介し、申し込みにつなげる広告
・BS・CSは全国に届き、じっくり見る人が多く、通販と相性がよい
・構成は「悩み→紹介→実演→声→価格→申し込み方法」が基本
・放送基準、特定商取引法、景品表示法、薬機法にそった表示が必要
・受付体制を整え、枠ごとの専用番号で反響を測る
BSのスポットCMの料金はBS CMの費用は15秒1本5万円から、CSの料金はCS CMの費用相場、向いている商材はBS・CS CMが向いている業種・商材をご覧ください。


