「テレビCMを試したいけれど、いきなり数百万円は出せない」
「CSなら安いと聞いたけれど、その金額で本当に効果が出るの?」
結論から申し上げると、CSのCMは1本1.8万〜3.5万円、月10万円から出稿できます。テレビCMのなかで最も安く試せる枠です。ただし安いのは「見られている母数が小さいから」であって、CS単独で認知を立ち上げるのは現実的ではありません。大事なのは金額ではなく、その予算で何本流せて、同じ人に何回当たるのかです。
この記事では、総合広告代理店フリーザロックエージェントが、CS CMの費用相場・チャンネル別の視聴可能世帯数・月10万/30万/50万円で流せる本数とフリークエンシーの設計・向かないケースまで、プロの視点で徹底解説します。
CS CMの費用はいくら?1本単価と月額の目安
CS(通信衛星)放送のCMは、テレビCMのなかで最も低い単価で始められる枠です。まず、メニュー別の予算目安を示します。
| メニュー | 予算目安(税抜・月額) | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| CS(専門チャンネル) | 月10万円〜 | チャンネル単位でジャンルターゲティングができ、最も安く試せる | 母数が小さく、単独では認知形成に届かない |
| BS | 月30万円〜 | 1本単価が地上波より低く、全国をカバーできる | 1本あたりの到達が小さく、本数設計が前提 |
| スポットCM(地上波) | 月30万円〜 | 期間・本数を自由に設計。最小1週間から。GRPで買う | 時期により単価が変動し、繁忙期は高騰する |
| タイム(番組提供) | 月50万円〜 | 番組と紐づくため接触の質が高い。提供クレジット付き | 原則2クール(6ヶ月)単位 |
| 制作のみ | 30万円〜 | 企画・制作と搬入仕様への対応のみ | 考査は枠を持つ代理店との連携が必要 |
CSの15秒1本あたりの単価は、1.8万〜3.5万円が目安です。
| エリア・媒体 | 主な局 | 15秒1本(税抜) |
|---|---|---|
| 関東広域 | キー局5局 | 30〜100万円 |
| 関西広域 | 準キー局5局 | 4〜25万円 |
| 中京広域 | 名古屋の各局 | 4〜12.5万円 |
| 北海道 | 道内各局 | 4〜6.5万円 |
| 福岡 | 県内各局 | 2.5〜6万円 |
| BS | BS各局 | 5〜10万円 |
| CS | 専門チャンネル | 1.8〜3.5万円 |
関東キー局の15秒1本と並べると、CSは十数分の一から数十分の一です。この単価は、総合広告代理店フリーザロックエージェントが取り扱っている枠の目安であり、時期・局・枠の空き状況により変動します。上記以外のエリアは個別のお問い合わせが前提です。
また、請求書に並ぶ項目は放映料(電波料)だけではありません。制作費、考査対応費、素材搬入費、音楽・出演者の権利費、代理店手数料が加わります。
「月10万円」は放映料ベースの目安です。素材を新規で作る場合は制作費が別途乗るため、初月の総額は数十万円規模になります。既存のWeb動画を転用できるかどうかで初期費用は大きく変わります。
CSは15秒1本1.8万〜3.5万円、月10万円からが目安。ただし放映料以外に制作費・考査対応費・搬入費・手数料が乗るため、総額で見る必要があります。
なぜCSのCMは安いのか|「有料の専門チャンネル」という媒体構造
CSが安い理由は、値引きではなく媒体構造にあります。BSとCSは「同じ衛星放送」とまとめられがちですが、広告媒体としての立ち位置は別物です。
- BSの総合編成局(BS朝日、BS-TBS、BSテレ東、BS日テレ、BSフジ、BS11、BS12トゥエルビなど)は無料の広告放送で、アンテナがあれば誰でも見られる
- CSの専門チャンネルは有料契約が前提で、契約している世帯だけが見られる
- 東経110度CS(右旋)のテレビ番組は54番組・事業者19社、東経124/128度CSは128番組(総務省「衛星放送の現状」令和8年度版、2026年4月1日現在)
つまりCSの分母は「有料契約している世帯」です。
| 区分 | 件数 | 時点・出典 |
|---|---|---|
| スカパー!合計(加入件数) | 2,414,086件 | 2026年6月末現在の残高ベース/スカパーJSAT公表データ(衛星放送協会サイト掲載) |
| うちスカパー!(東経110度) | 1,837,070件 | 同上(東経110度の内訳) |
| うちプレミアムサービス(東経124/128度) | 577,016件 | 同上。プレミアムサービス光を含む(東経124/128度の内訳) |
| スカパー!(東経110度有料放送)の年度末推移 | 2020年度末 218.3万件 → 2025年度末 186.5万件 | 総務省「衛星放送の現状」令和8年度版。各年度末(3月末)時点の有料放送契約数で、上3行の加入件数(残高ベース)とは定義・時点が異なります |
なお、スカパーJSATが開示してきた加入件数は2026年7月2日のリリースをもって月次公表が終了し、以降は四半期ごとの決算説明会資料で公表されると告知されています。最新値を確認する際は、この公表サイクルの変更に注意してください。
契約数は減少傾向にあります。2015年度末の219.5万件をピークに、2025年度末(2026年3月末)は186.5万件です。
一方で、CSの専門チャンネルを見ている世帯は「スカパー!の契約者だけ」ではありません。多くの専門チャンネルはケーブルテレビやIPTVでも配信されています。
| チャンネル銀河の視聴可能世帯(2026年2月時点) | 世帯数 |
|---|---|
| DTH(スカパー!など)総契約数 | 1,087,170 |
| ケーブルテレビ加入数 | 4,223,450 |
| IPTVほか加入数 | 82,439 |
| 合計 | 5,393,059 |
出典は衛星放送協会の各チャンネル個別ページです。チャンネル銀河では約8割がケーブルテレビ経由で、他チャンネルでも同様の傾向です。「CS=スカパー!だけ」という理解では母数を取り違えます。いずれにせよCSの安さは、地上波と比べて見ている母数が小さいことの裏返しです。
BSは無料の広告放送、CSは有料の専門チャンネルという違いが単価差の正体です。契約数は減少傾向にある一方、チャンネル銀河では視聴可能世帯の約8割がケーブルテレビ経由という構造も押さえておく必要があります。
チャンネル別・ジャンル別の視聴可能世帯数【一次情報】
衛星放送協会の広告委員会は、各チャンネルの視聴世帯数を公開しています。次の表は同協会サイトの各チャンネル個別ページに掲載された値で、代理店の推計値ではなくチャンネル側の公表値です。協会の一覧ページには時点表記がなく、ゴルフネットワークのように古い値が残っている例もあるため、時点は個別ページで確認しています。なお同協会の公表上の名称は「視聴世帯数」で、本記事では意味を明確にするために「視聴可能世帯数」と言い換えています。
| チャンネル | ジャンル | 視聴可能世帯数 | 時点 |
|---|---|---|---|
| CNNj | ニュース | 7,315,098 | 2025年1月時点 |
| ヒストリーチャンネル | ドキュメンタリー | 5,179,200 | 2026年3月時点 |
| 日テレジータス | スポーツ | 6,521,333 | 2025年1月時点 |
| ゴルフネットワーク | スポーツ | 4,710,000 | 2026年2月時点 |
| 日本映画専門チャンネル | 映画 | 6,532,450 | 2026年5月時点 |
| 時代劇専門チャンネル | ドラマ | 6,615,777 | 2026年5月時点 |
| チャンネル銀河 | 総合エンターテイメント | 5,393,059 | 2026年2月時点 |
| 囲碁・将棋チャンネル | 趣味・娯楽・教育・教養 | 5,910,220 | 2024年7月時点 |
| 鉄道チャンネル | 趣味・娯楽・教育・教養 | 959,000 | 2026年2月時点 |
多くのチャンネルが500万〜700万世帯のレンジに入ります。一方で鉄道チャンネルのように100万世帯を切るチャンネルもあり、ジャンルが狭くなるほど母数も小さくなります。公表の時点はチャンネルごとに異なり、非公開のチャンネルもあるため、横並び比較では時点をそろえて確認してください。
そして最も重要な注意点は、視聴可能世帯数は「見られる可能性のある世帯」であって、「見ている人の数」ではないことです。
ジャンルごとに視聴の山が違うことも、本数を割り振るうえで効いてきます。同協会が公開しているジャンル別の視聴実態(集計期間FY2024=2024年4月〜2025年3月)は次のとおりです。
- ニュース:平日・土日の終日。特に平日8〜9時台、土日18時台
- スポーツ:平日18〜21時台、土日8〜21時台
- 映画:平日21〜25時台、土日13〜25時台
- ドラマ:平日17〜22時台、土日9〜22時台
- アニメ:平日17〜24時台、土日8〜25時台
- 趣味・娯楽・教育・教養:平日16〜22時台、土日8〜18時台
視聴実態は放送時期や編成内容で変動するため、枠選定では各チャンネルの最新データで確認します。
衛星放送協会が公開するチャンネル別の視聴可能世帯数は500万〜700万世帯が中心ですが、100万世帯を切るチャンネルもあります。視聴可能世帯数は「見られている数」ではない点に注意が必要です。
ここが本題|「1本単価 × 本数 = フリークエンシー」でCS CMを設計する
CSで最初に押さえるべきは、「1本いくらか」ではなく「何本流すと、同じ人に何回当たるか」です。
まず母数の実測値を確認します。ビデオリサーチの「テレビ接触率 全国ペイテレビ調査」(全国32地区・10,700世帯、個人全体4才以上、地上波・無料BSと同一パネル)の2026年4月度で、多チャンネルサービス全体の1か月の累積到達人数は約2,031万人、5〜29時平均の接触人数は約56万人でした。通年(集計期間2024年4月1日〜2025年3月30日)では毎週約1,380万人にリーチし、24時間平均で常時約57万人が見ているとされています。なお、この2つは別の指標です。約2,031万人は2026年4月度の1か月の累積到達人数、約1,380万人はFY2024の週次リーチであり、期間も定義も異なるため単純に比較できません。
ここで注意が必要です。この約2,031万人は、集計対象の約60チャンネル全体を合わせた数字です。同じ2026年4月度の調査で、ターゲット別に接触率が高かった番組の推計到達人数は、おおむね1万人台〜5万人台でした。
つまりCSのCM1本は、うまく当たった番組でも数万人規模に届く枠だと考えるのが実務的です。
そのうえで、予算を本数に落とします(放映料ベース・税抜)。
| 月予算(放映料) | 1本1.8万円なら | 1本2.5万円なら | 1本3.5万円なら |
|---|---|---|---|
| 月10万円 | 約5本 | 4本 | 約2〜3本 |
| 月30万円 | 約16本 | 12本 | 約8本 |
| 月50万円 | 約27本 | 20本 | 約14本 |
| 月10万円×6ヶ月(総額60万円) | 約33本 | 24本 | 約17本 |
制作費・考査対応費・素材搬入費・代理店手数料は別枠です。実際の単価は枠の空き状況や時間帯、チャンネルによって動くため、上記は幅の中で置いた試算として見てください。
次に、この本数をフリークエンシーに翻訳します。ビデオリサーチの定義では、リーチは一定期間内にCMに一度でも接触した個人(世帯)の割合、フリークエンシーは同一の個人(世帯)が何回接触したかを示す指標です。同じ「月4本」でも、割り振り方で結果はまったく変わります。
- 4チャンネルに1本ずつ分散:接触した人数(リーチ)は広がるが、ほとんどの人にとって接触は1回で終わる
- 1チャンネルの同一番組帯に4本集中:届く人数は狭くなるが、同じ視聴者に複数回当たる可能性が出る
CSの現実的な本数でリーチを広げる方向に振ると、「1回しか接触していない人」ばかりが積み上がります。CSは、広く撒く媒体ではなく、狭いところに重ねる媒体です。
では何回当てればよいのか。「3回以上の接触で認知が立ち上がる」という有効フリークエンシーの目安は、1970年代の米国の研究(いわゆるスリーヒット・セオリー)に由来し、日本の広告実務でも広く引用されています。ただしこれは普遍的に検証された定数ではなく、媒体環境や情報量の変化を踏まえて「3回では足りない」とする議論もあります。商材の認知度や競合状況で必要回数は変わるため、固定値として扱わないでください。
それでも設計の起点としては使えます。仮に同じ人に3回当てることを狙うなら、月3〜5本を分散させるのではなく、次の3点を守る形になります。
- チャンネルを1〜2に絞る(ジャンルとターゲットが一致するものだけ)
- 同じ番組・同じ曜日時間帯に本数を固める(ジャンル別の視聴の山に合わせる)
- 1ヶ月で判断せず、3〜6ヶ月の継続で本数を積む
月10万円を1ヶ月だけ出して得られるのは「数万人に1回」です。同じ60万円を1チャンネルの特定番組帯に6ヶ月かけて約17〜33本積めば、その番組の視聴者には複数回の接触が成立し得ます。フリーザロックエージェントでは、この試算をビデオリサーチのデータで出稿前に提示し、届かない設計であればその場でお伝えしています。
CSは月10万円で約3〜5本、月50万円で約14〜27本が目安。ただし分散させると「1回接触」ばかりが積み上がるため、チャンネルと番組帯を絞り、複数月で本数を重ねる設計が前提になります。
本数を増やすより効く2つの打ち手|長尺インフォマーシャルと番組提供
CSの広告商品は15秒・30秒のスポットCMだけではありません。衛星放送協会は、CS/BSの専門チャンネルで扱える広告メニューとして次を挙げています。
- 番組提供(タイム)
- スポットCM
- 長尺インフォマーシャル
- 番組編成連動
- プロダクトプレイスメント
- 番組内パブリシティ
- リアルイベントとの連動
このほか、放送した映像を自社サイトや店頭などで使う「映像の二次使用」も、広告商品のラインナップとは別の項目として案内されています。
同協会の「多チャンネル メディアデータガイド 2025-2026」では、広告主の活用事例が「デジタル連携」「イベント連携」「オリジナル番組制作」「番組提供」「インフォマーシャル制作」の5区分で紹介されています。掲載されている広告主には三井住友銀行、サッポロビール(黒ラベル)、BANDAI SPIRITS、日本第一製薬、ロート製薬、文化庁などが並びます。なお協会サイトの広告事例ページに掲載されているのは、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの事例です。
同ガイドに掲載された例では、120秒のインフォマーシャルで前半90秒を番組ジャンルに寄せた構成、後半30秒を購買促進(CTA)に充てたものがあります(日本第一製薬「エクササイズコーヒー」×ファミリー劇場)。15秒を積み上げて認知を作るのではなく、1本で説明を完結させて反応を取る設計です。
この設計がCSに合う根拠は、加入者の属性にもあります。衛星放送協会「多チャンネル メディアデータガイド 2025-2026」掲載のビデオリサーチACR/ex 2025(主要7地区・男女12〜69才・10,700人の調査で、全国調査ではありません)では、次の差が示されています。
| 項目 | 多チャンネル加入者 | 非加入者 |
|---|---|---|
| 世帯年収 | 770万円 | 726万円 |
| 金融資産 | 1,546万円 | 1,206万円 |
| 1ヶ月の小遣い | 28,473円 | 24,858円 |
| 「広告はよく見るほう」 | 48.2% | 41.6% |
| 「広告は買い物をする際に役立つ」 | 48.3% | 40.6% |
母数が小さい代わりに、広告を能動的に情報として受け取る層が相対的に多いという構造です。そのためCSでは、短い尺で認知を積むより、長尺で説明してレスポンスを取るほうが構造に合っています。
なお長尺は、放映料の1本単価が15秒より上がります。「本数を増やす」か「1本を長くする」かは、KPIが認知かレスポンスかで決めるべき論点です。
CSはスポットCM以外に長尺インフォマーシャル・番組提供・イベント連動が使えます。加入者は広告を情報として受け取る傾向が相対的に強く、長尺でのレスポンス獲得型と相性がよい構造です。
CS CMが向いているケースと、正直に言って向いていないケース
安さだけで選ぶと外します。判断軸を整理します。
| 判定 | ケース | 理由 |
|---|---|---|
| 向く | ジャンルとターゲットが一致する商材(ゴルフ関連×ゴルフ専門、シニア向け×時代劇・歴史、キッズ・ファミリー向け×アニメ など) | チャンネル単位でジャンルが決まっているため、無駄打ちが少ない |
| 向く | 説明が必要な商材、資料請求・入電・申込などのレスポンスを取りたい場合 | 長尺インフォマーシャル枠があり、1本で説明を完結できる |
| 向く | シニア層・資産形成層寄りの商材 | 加入者の世帯年収・金融資産が非加入者を上回る(ACR/ex 2025) |
| 向く | テレビCMが初めてで、社内に実績と知見を作りたい | 月10万円から、素材制作・考査・搬入の一連を実際に経験できる |
| 向かない | CS単独で認知を立ち上げたい | 1か月の累積到達は約60チャンネル全体でも約2,031万人。1チャンネルの現実的な本数では認知形成の母数に届かない |
| 向かない | 発売日や締切がある短期の一斉告知 | 本数を積むには月数が必要。短期集中は地上波スポットの領分 |
| 向かない | 10〜20代を主対象にした広い到達 | スカパー!(東経110度)などDTHの直接加入は減少傾向。若年層への広い到達はWeb動画など他媒体が優位 |
| 向かない | 総額をとにかく圧縮したい | 放映料が安い分、制作費・考査対応費の比率が上がり、総額での割安感は目減りする |
フリーザロックエージェントは総合広告代理店であり、テレビCMだけを売る立場にありません。ラジオ・OOH・Web動画など他媒体のほうが目的に合うと判断した場合は、そのままお伝えします。「CSで認知を取りたい」というご相談も、本数試算の結果として届かないとわかれば、届かないと申し上げます。
CSはジャンル一致・長尺説明型・スモールスタートに向き、単独での認知形成や短期の大量リーチには向きません。安さと引き換えに何を失うのかを先に確認してください。
CS CMの見積もり精度を上げる6つの確認項目
「CSのCMはいくら?」に幅の広い金額しか返ってこないのは、条件が決まっていないからです。次の6項目が決まれば、見積もりはほぼ一意になります。
- 対象チャンネル(ジャンル)と、そこを選ぶ理由。ターゲットが一致しているか
- 秒数。15秒/30秒/長尺インフォマーシャルのどれか
- 月間本数と継続月数。1ヶ月ではなく3〜6ヶ月で考える
- 時間帯の指定有無。ジャンル別の視聴の山に合わせるか、終日で薄く撒くか
- 素材の有無。既存のWeb動画を転用するか、新規で制作するか
- KPI。認知か、指名検索・入電・申込などのレスポンスか
費用とは別に、期間の話もあります。放送するには、広告主の事業内容を見る業態考査とCM素材を見る表現考査を通し、局ごとの技術仕様に沿って素材を搬入する必要があります。判断するのは放送する各放送局です。CSは単価が低いぶん「とりあえず来月から」と考えたくなりますが、素材と書類の準備期間は地上波と同様に必要で、放映希望日からの逆算が前提になります。
最初のご相談時点で決まっていなくても構いません。「予算は月10万円、ターゲットは50代以上の男性、KPIは資料請求」だけあれば、チャンネル候補と本数・想定フリークエンシーの試算までお出しできます。
チャンネル・秒数・本数と月数・時間帯・素材・KPIの6項目が決まれば見積もりは確定します。費用とは別に、考査と素材搬入の期間を逆算しておく必要があります。
まとめ:CS CMの費用は『安さでなく、何本重ねられるかで決まる』
CS CMの費用について、押さえておきたい点を整理します。
・CSは15秒1本1.8万〜3.5万円、月10万円から。テレビCMで最も安く試せる枠
・安いのは値引きではなく、有料の専門チャンネルという構造ゆえに母数が小さいから。スカパー!(東経110度有料放送)の加入件数は2025年度末で186.5万件と減少傾向
・専門チャンネルの視聴可能世帯は500万〜700万世帯が中心で、チャンネル銀河では約8割がケーブルテレビ経由(衛星放送協会の各チャンネル個別ページ)
・多チャンネルサービス全体の1か月の累積到達は約2,031万人(2026年4月度)。1番組単位では数万人規模
・月10万円で約3〜5本、月50万円で約14〜27本。分散させると「1回接触」ばかりが積み上がる
・チャンネルを絞り、同じ番組帯に固め、3〜6ヶ月で積む。これがCSでフリークエンシーを立てる道筋
・CS単独での認知形成、短期の大量リーチ、若年層への広い到達には向かない
CSは「安くテレビCMを試せる媒体」であって、「安く認知を買える媒体」ではありません。ここを取り違えたまま1ヶ月だけ出稿し、効果がなかったと結論づけてしまうのが最もよくないパターンです。
フリーザロックエージェントでは、ご予算からチャンネル候補と本数を割り出し、ビデオリサーチのデータをもとに世帯/個人全体(4才以上)の視聴率推移・推定リーチ・リーチ単価をレポートしています。枠選定から企画・制作、業態考査と表現考査の書類準備、広告事業者コードの取得、局ごとの搬入締切と技術仕様の管理までワンストップで対応します。
また当社は総合広告代理店ですので、テレビCMだけをお勧めする立場にありません。「月10万円でCSを試したい」「うちの商材はCSで届くのか」というご相談に対して、届かない設計であればその理由と代替案を正直にお伝えします。お気軽にお問い合わせください。


